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CDP導入で成果を上げた企業5選!成功の秘訣を徹底解説

こんにちは、DX攻略部のヨッシーです。

近年、顧客データの重要性がますます高まっており、多くの企業がCDP(Customer Data Platform)を導入しています。CDPは、顧客データを一元管理し、分析することで、顧客一人ひとりに最適なマーケティング施策を展開できます。

しかし、CDPを導入しても成果が出ない企業も少なくありません。CDP導入で成功するためには、いくつかのポイントがあります。

本記事では、CDP導入で成果を上げた企業5選と、それぞれの成功の秘訣をご紹介します。

CDPとは?

CDP(Customer Data Platform)は、日本語で「顧客データ基盤」と訳されます。顧客から取得した様々なデータを収集・統合・分析し、顧客一人ひとりのデータを一元管理するプラットフォームです。

詳細は以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

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成功事例1:株式会社朝日新聞社

一つ目の成功事例として、株式会社朝日新聞社の事例を紹介します。

導入前の課題

CDP導入前の課題としては、以下のような問題を抱えていました。

  • データが社内各所に分散しており、一元的に管理されていなかった
  • データ項目が不足していたり、品質が低かったりして、分析や活用に支障がある状態だった
  • 今まで利用していたツールでは、データ量や処理速度が不足していたり、必要な機能が備わっていなかった
  •  マーケティング部門、デジタル部門、IT部門など、部門間の連携が不足していた

導入後の成果

CDP導入により、社内に散在していた顧客データを統合・一元管理することに成功しました。これにより、顧客の属性、行動履歴、購買履歴などをすべて把握でき、顧客一人ひとりのニーズや嗜好をより深く理解できるようになりました。

また、CDPを活用して顧客データを分析し、バーティカルメディアのコンテンツや広告を最適化しています。

具体的には、以下のような施策を展開しています。

  • 顧客の興味や関心に合わせた記事やコンテンツを配信する
  • 顧客の属性や行動履歴に基づいて広告を配信する

    これらの施策により、朝日新聞社はバーティカルメディアの利用者数を増加させ、収益化につなげることができています。

    成功事例2:ライオン株式会社

    次に、ライオン株式会社の事例をご紹介します。

    導入前の課題

    CDP導入前の課題としては、以下のような問題を抱えていました。

    • 情報量の増加と広告アレルギーにより、従来の認知獲得型広告が効果的ではなくなった。
    • 商品のコモディティ化が進み、差別化が難しくなった。
    • 従来型のファネル型コミュニケーションが限界に達している。
    • 一方的なプッシュ型コミュニケーションで、生活者のニーズを十分に把握できていなかった。
    • リーチやアテンションを重視したメッセージングで、ターゲット層への的確な訴求ができていなかった。

      導入後の成果

      CDP導入後、顧客インサイトを起点とした、顧客が真に求めている“コト”を提供するコミュニケーションを実現できるようになったほか、生活者のライフスタイルや生活シーンをイメージし、見えてきたインサイトをマーケティング施策に活かせるようになり、体験価値のコミュニケーションの実現が可能となりました。

      また、購買者のデータから生活者シナリオを抽出したり、属性をもとにクラスタリングした購買者のデータから生活パターンを作成し、購買行動を追うことで、購入した商品・サービスから生活者の嗜好性やライフスタイルを可視化しました。

      さらに、N1分析による購買ヒストリーの分析を行い、自社商品、競合商品のユーザー層のマッピングが可能になったという成果を得ています。

      CDP導入は、消費財メーカーにとって、デジタルトランスフォーメーションを成功させるための重要な取り組みの一つと言えるでしょう。

      成功事例3: 株式会社パルコ

      次に、株式会社パルコの事例を解説します。

      導入前の課題

      CDP導入前の課題としては、以下のような問題を抱えていました。

      • 蓄積されたデータを活用しやすい状態ではなかった。
      • データの項目を事前に定義する必要があったため、運用開始後の追加が柔軟に対応できなかった。
      • 種類と量が増え続けるデータソースに対応できなかった。
      • 顧客の行動データを十分に把握できていなかったため、効果的な施策を打てなかった。
      • 来店前、来店中、来店後の各フェーズに合わせた施策が十分に行えていなかった。

        導入後の成果

        従来は、データ項目を事前に定義する必要があったため、運用開始後の追加が困難でした。しかし、CDPを導入することで、運用開始後であっても項目追加に柔軟に対応できるようになりました。

        また、データ統合の機能を利用することで「POCKET PARCO」内のデータに加え、「ウェブサイトのデータ」、「館内の無料Wi-Fiのデータ」、「店舗の屋上に設置した気温・降雨センサーのデータ」など、様々なデータソースを統合し、管理することが可能になりました。

        CDP導入により、パルコは顧客データを活用した施策を効果的に実行きるようになり、顧客体験の向上を実現しました。今後は、IoTデータなどを活用した新たな施策にも取り組んでいく予定です。

        成功事例4:株式会社サンリオ

        次に、株式会社サンリオの事例を見ていきましょう。

        導入前の課題

        CDP導入前の課題としては、以下のような問題を抱えていました。

        • サンリオショップやピューロランドを利用するコアファンと、コンビニなどでグッズを購入する一般ファンが存在し、顧客情報の偏りが生じていた。
        • コアファンは積極的にアンケートに回答するため、データにバイアスがかかる可能性があった。
        • 複数の会員システムが独立しており、顧客情報を統合的に把握できなかった。
        • 顧客の行動データをチャネル横断的に分析できなかった。

          導入後の成果

          CDPを導入することで、従来の課題だった顧客情報の偏りを解消し、コアファンと一般ファンの行動データをチャネル横断的に分析できるようになりました。

          さらに、顧客のコンテキストを把握することで、一人ひとりに最適化されたコミュニケーションを実現しています。

          顧客情報の統合により、サンリオは顧客一人ひとりのニーズを深く理解できるようになり、コンテキストに合わせた施策を実行できるようになりました。

          その結果、顧客エンゲージメントの可視化と分析が可能となり、ファンとの絆を深めることに成功しています。

          成功事例5:パーソルホールディングス株式会社

          次に、パーソルホールディングス株式会社の事例を見ていきましょう。

          導入前の課題

          CDP導入前の課題としては、以下のような問題を抱えていました。

          • 各SBUや事業会社が個別に顧客データを持ち、営業・マーケティング活動を行っていた。
          • データの共有や連携を前提とした仕組みが整っておらず、データの相互利用が困難だった。
          • データのメンテナンスや更新作業に多くの時間を割かれ、本来の営業活動に注力できる時間が限られていた。
          • 顧客情報を統合的に把握できず、顧客一人ひとりに最適化されたコミュニケーションが取れなかった。
          • 顧客データをグループ全体で共有・活用することで生まれるシナジー効果が十分に得られていなかった。

            導入後の成果

            CDPを導入することで、グループ各社の顧客データを統合顧客データ基盤に集約し、グループ全体で共有・活用できるようになりました。

            これにより、データの入力、名寄せ、クレンジングなどの作業をシステム側で担い、各グループ会社の負担を軽減すると同時に、データ連携の容易さと拡張性を備えたCDPを活用することで、必要なデータに迅速かつ簡単にアクセスが可能に。

            また、顧客情報の偏りを解消し、すべての顧客に対して最適なアプローチを提供できるようになり、顧客一人ひとりのニーズや課題を理解することで、より効果的な営業・マーケティング活動ができるようになりました。

            パーソルグループは、CDPを導入することで、顧客情報の統合やデータ活用の効率化、営業の生産性向上、グループ間シナジー効果の創出を実現しました。

            まとめ

            CDP導入によって、顧客対応窓口の課題、顧客対応業務の課題、その他の課題を解決し、様々な成果を得られます。

            具体的な成功事例からも、CDP導入が企業に大きな利益をもたらすことがわかります。

            CDP導入を検討している企業は、ぜひこれらの課題と成果を参考に、導入後の効果を最大限に発揮できるよう準備を進めてください。