こんにちは、DX攻略部のヘナトンです。
Salesforceの自動化ツールであるフローを作成したり編集した際、保存方法が二つあります。
「別名で保存」と「保存」です。

Salesforceの自動化を担う「フロー」を修正する際、多くの管理者が最初に戸惑うのが保存ボタンを押した時に表示される、この「別名で保存」という選択肢ではないでしょうか?
2026年現在、フローは非常に多機能になり、一つのフローが複数の業務プロセスに影響を及ぼすことも珍しくありません。
だからこそ、保存の仕組みを正しく理解し、いつでも元の状態に戻せる「バージョン管理」の徹底が求められています。
今回はこの二つの保存方法の違い、そして使い分けを詳しく説明いたします。
DX攻略部では、『Salesforce支援サービス』というサービスも提供しておりますので、こちらについて興味を持った方は、ぜひご相談ください。
変更履歴を積み上げるフローの「バージョン」の仕組みと重要性
Salesforceのフローには、一つの名前(API参照名)に対して複数の履歴を保持できる「バージョン」という概念があります。
これにより、過去に作成した設定を残したまま新しい修正を加えたり、不具合が発生した際に正常に動いていた過去の状態へ即座に切り替えたりすることが可能になります。
システムがその項目を識別するための「一意の名前」のことです。ラベル(表示名)が日本語でも、この参照名は英語で設定されるのが一般的です。
フローのバージョンについて
フローの「別名で保存」と「保存」を解説する前にフローのバージョンについて説明いたします。
このバージョンがわかっていないと二つの保存方法の違いを理解するのに役立つのでしばしお付き合いください。
Salesforceフローではバージョン管理が可能です。
1つのフローに対して最大50個のバージョンを管理できます。
例えば「商談更新時起動フロー」というフローを新規作成したとします。
これがバージョン1です。

後日、このフローを修正したとします。
もしバージョン管理ができなければ、このフローは上書きされ、修正後のフローに何かエラーがあったり、やっぱり修正しなくてよくなったりした場合に簡単には元の修正前フローに戻せません。
バージョン管理ができることで、過去のフローに戻せるのです。
また、開発途中でいくつか微妙に異なるパターンを用意してどのフローが適切か判断する際もバージョンを分けるだけで微調整が可能なのです。

2026年現在は最大50バージョンまで保存可能ですが、上限に達すると古いバージョンを削除しなければ新しい保存ができなくなります。
不要になった古いバージョンを定期的に削除するメンテナンスも、安定運用のポイントです。
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既存フローを保存する際の「別名で保存」とは?
既存のフローを保存する際、「別名で保存」を選択できます。
別名で保存には新規バージョンで保存する場合と新規フローで保存する場合があります。
新規バージョン
現在動いているフローのロジックを少し変更したい、あるいは項目を追加したいといった場合は、この新規バージョンを選択します。
既存のフローを編集後に「別名で保存」から「新規バージョン」を選択することで新しいバージョンを作成できます。

同フローの別バージョンとして保存することで上記の「フローのバージョンとは?」にあるようなメリットがあります。
フローの表示ラベルや詳細設定は変更可能ですが、フローのAPI参照名は変更できません。
フローの詳細設定についてはこちらの記事をご覧ください。
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既存の履歴を汚さずにテストを繰り返す方法
新規バージョンとして保存すると、既存の「有効」なフローには影響を与えずに、新しいバージョンとして内容が保存されます。
この状態であれば、本番環境であっても新しいロジックだけを「デバッグ(テスト)」して、問題がないことを確認してから切り替えることができます。
新規フロー
元となるフローをテンプレート(雛形)として使いつつ、全く別の目的や別の条件で動くフローを新しく作りたい場合は、こちらを選択します。
既存のフローを編集後に「別名で保存」から「新規フロー」を選択することで新しいフローをバージョン1として作成できます。

別フローのバージョン1として保存することで元のフローと共存することができます。
フローの表示ラベルや詳細設定、フローのAPI参照名も変更可能です。
新規フローとして作成するメリットとしては、ほとんど同じだけど若干異なるフローを作成したい場合などに新規フローとして保存することで1から作らずとも作成が可能なことです。
例えば、商談レコード詳細ページに配置されたその商談レコードの取引先にある項目を変更する画面フローがあり、同様の画面フローを取引先責任者レコード詳細ページにも配置したいとします。
元のフローを取引先責任者用に編集し、別名で保存>新規バージョンで保存し、有効化してしまうと取引先責任者レコード詳細ページでは利用できるようになりますが、商談レコード詳細ページでは利用できなくなってしまいます。
そこで別名で保存>新規フローとして保存し、有効化することで、元のフローを維持したまま新たに取引先責任者用の画面フローを作成することができるのです。
まとめると、バージョン変更の場合は新規バージョン、変更前のフローと変更後のフロー両方とも利用したい場合は新規フローを選択するのが主な違いです。
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保存
フローを作成・保存しただけでは、まだSalesforce上での自動化は反映されません。
保存したバージョンを「有効化」して初めて、実際のデータに対してフローが動き出します。
作成したフローを、実際のシステム上で稼働させるためのスイッチを入れる作業のことです。一つのフローにつき、有効化できるバージョンは常に一つだけです。
保存のポイント
「保存」に関しては、いたってシンプルです。
現在表示されているバージョンを上書き保存するのです。
ここで気をつけてほしいのは保存前の状態には戻れないということです。
フローを新規作成時はまだ何もできていないので何も気にせず「保存」ボタンでいいのですが、既存フローを編集時に元のフローを残したまま新しく保存したい場合は「別名で保存」ボタンを使用し、元のフローを残す必要のない小さな作成ミスの修正などの時は「保存」ボタンを使用します。
*新規作成時は元のフローも何もないので「保存」ボタンしか押せません。
*有効化されているフローのバージョンを編集した際は「別名で保存」ボタンしか押せません。
フローを微調整する度に「別名で保存」を使用してバージョンアップしていてはあっという間にバージョンの上限に達してしまいます。(一つのフローで管理できるバージョンは50まで)
そして過去のバージョンを必要か不必要か中身を見て判断し、不必要なバージョンを削除するという途方もない作業が待ち構えています、、、。
変更前を残す必要のない変更時は「保存」を使用し、未来の作業を減らしましょう。
保存の種類と状態の比較表
保存の種類と状態の比較を表にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
| 操作・状態 | 内容 | 反映のタイミング |
| 保存 | 内容をデータベースに記録する | 即座(ただし実行はされない) |
| 有効化 | そのバージョンを「稼働状態」にする | ボタンを押した瞬間から適用 |
| 無効化 | 稼働を停止し、処理を止める | ボタンを押した瞬間から停止 |
| 別名で保存 | 新しい枝葉としてデータを分ける | 保存時のみ |
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まとめ
今回は二つのフローの保存方法とフローのバージョンについて解説いたしました。
2026年現在のフロービルダーには、作業中の内容を保護する自動保存機能が備わっていますが、これはあくまで「編集中」の保護です。
最終的に「別名で保存」を行わない限り、新しいバージョンとして確定されません。
「別名で保存」を使用したバージョンアップは非常に便利で、毎回使用した方がいいようにも思えますが、バージョンには上限があり、管理コストを考えると毎度使用するのは最善策とは言えません。
「別名で保存」と「保存」という二つの保存方法を適宜使い分けることで未来の自分、もしくは他の管理者に優しいフロー開発を心がけましょう。
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