こんにちは、DX攻略部のmukkukoです。
今回は、GA4を活用した逆引き企画の第二弾で、コンバージョンへの導線を作るための分析方法を解説します。
前回コンバージョン経路の分析方法を解説しました。
こんにちは、DX攻略部のmukkukoです。 前回、下記記事でGA4の探索レポートの基本を解説しました。 [sitecard subtitle=関連記事 url= target=https://go.dx.business/to[…]
前回は、コンバージョン経路となる導線がしっかりしている場合のお悩みでした。
しかし、「そもそもWEBサイト内の導線設計がうまくいかない」「想定通り顧客がページ遷移していない気がする」といったお悩みもあるでしょう。
本記事では、コンバージョンへの導線の重要さや、実際のGA4を活用した経路データ探索の操作方法、さらに導線設計のポイントについて解説します。
ぜひ最後までお読みください!
コンバージョンへの導線設計
オウンドメディアの運営の目的は、コンバージョンの獲得です。
本章では、コンバージョン獲得のためにWEBページでの導線を作ることの重要さについて解説します。
コンバージョンの導線とは?
コンバージョンの導線とは、ユーザーをコンバージョンまで導くための道順のことです。
導線がしっかり確定していないと、ユーザーがWEBページ内でコンバージョンまでたどり着かずに離脱してしまいます。
WEBページにおけるコンバージョンには、以下の種類があります。
- ECサイトでの購入
- 問合せ
- 資料請求
- 会員登録
- イベント等への申し込み
また、コンバージョンには「直接コンバージョン」と「間接コンバージョン」に分かれることも理解しておきましょう。
直接コンバージョンとは、WEBページを訪問したユーザーがLPなどを通過してそのままコンバージョンに至ることです。
一方で、間接コンバージョンとは、一度WEBページに訪れて離脱したユーザーが、再度訪問してコンバージョンに至ることです。
間接コンバージョンは、ユーザーが興味や関心を持った段階にあると言えます。
前回の記事でもご紹介しましたが、マーケティングファネルの①認知②興味関心③比較検討④購入のうち、①認知もしくは②興味関心の段階です。
こんにちは、DX攻略部のmukkukoです。 前回、下記記事でGA4の探索レポートの基本を解説しました。 [sitecard subtitle=関連記事 url= target=https://go.dx.business/to[…]
つまり、ユーザーをコンバージョンに導くためには短期的な導線と長期的な導線両方を意識しなければなりません。
コンバージョン導線はなぜ重要なのか?
コンバージョン導線がなぜ重要かというと、以下の3つの理由が挙げられます。
『コンバージョン導線が重要な理由』
- 売上が向上するため
- コンバージョン率が向上するため
- ブランド力が向上できるため
特に、売上やコンバージョン率が上がることはもちろんですが、ブランド力が向上する理由もあります。
例えば、広告が必要以上に多く、見たい情報がなかなか出てこない、続きの位置が分かりづらいページがあった場合にはどうでしょうか?
「広告をわざとクリックさせようとしている」「ユーザーのことを考えていない」と考えて離脱してしまう人も多いのではないでしょうか。
一方で、全体構成がわかりやすく、このバージョンへの導線がはっきりしているページは、ユーザーにとってもページ閲覧時にストレスがかかりません。
情報が見やすく、お気に入り登録したり、無料ユーザー登録をしたりと、間接コンバージョンへつながる可能性も高まります。
よって、コンバージョン導線の設定はWEBページの運営で重要です。
導線設計がうまくいかない際に考えられる理由
導線設計がうまくいっていないと、コンバージョン獲得は難しくなってしまいます。
考えられる理由としては、以下が挙げられます。
- ファーストビューが魅力的でない
- CTAまでの導線が遠すぎる
- 導線の途中で行動喚起ができていない
- 関連性のないCTAを設置している
以下で詳しく解説します。
ファーストビューが魅力的でない
導線設計がうまくいっていない理由の一つに、ファーストビューが魅力的でないことが挙げられます。
ファーストビューとは、WEBページを表示した際の最初の画面のことです。
ファーストビューの離脱率は、40〜70%と言われています。
離脱率が高くなってしまう原因には以下が挙げられます。
『ファーストビューで離脱する原因』
- 情報が不足している
- ターゲットと合致していない
- デザインが魅力的でない
- 表示速度が遅い
つまり、ファーストビューでは、そのページがどのようなコンセプトであるのかをイラストや文字情報で魅力的にアピールする必要があります。
CTAまでの導線が遠すぎる
導線設計がうまくいかない原因として、CTAまでの導線が遠すぎる場合もあります。
CTAとは、「Call To Action」の略で、WEBページでユーザーに特定の行動を促すことです。
具体的には、ボタンや画像、リンク設定などでゴールとなるWEBページへ遷移させます。
CTAをせっかく準備していても、よく見られているページからCTA掲載ページまでのページ遷移が多すぎると、離脱数も増えてしまいます。
CTAは多すぎてもユーザーにとって目障りになってしまうため、程よく散りばめておく必要があります。
導線の途中で行動喚起ができていない
導線設計がうまくいっていないのは、導線の途中での行動喚起ができていない可能性もあります。
コンテンツの内容が良かったとしても、コンテンツの内容だけで満足して離脱してしまうようなパターンもあり得ます。
CTAへのボタンやリンク設置はもちろん、コンテンツの内容で「もっと知りたい」「資料を見てみたい」といった行動喚起を促す、説得力のあるコンテンツ作成を意識するのも重要です。
関連性のないCTAを設置している
関連性のないCTAを設定していることも、導線設計がうまくいっていない原因の一つに挙げられます。
ユーザーにとって、自身の興味とは違うCTAが設置されていても、リンクやボタンのクリックなどにはつながらないためです。
CTAを設置する際には、コンテンツに関連するCTAを設置するのが重要です。
また、裏返すと、CTAに関連するコンテンツを作成するのも大事です。
導線分析にはGA4の経路データ探索を利用する
コンバージョンへの導線が重要な理由はご理解いただけたかと思いますが、では、どうやって分析するのが良いのでしょうか。
無料で分析できるGA4の「経路データ探索」で分析を行うのがベストです。
本章では、GA4の探索メニュー内の[経路データ探索]を活用して、導線の分析を行う方法をご紹介します。
探索メニューから[経路データ探索]を選択する
上記のように、探索メニューから[経路データ探索]を選択します。
[最初からやり直す]を選択し、レポートを初期化する
自動でレポートが生成されるので、右上の[最初からやり直す]を押下してレポートを初期化します。
設定の[値]を[アクティブユーザー]に変更する
デフォルトでは、設定の[値]が[イベント数]になっているので、[アクティブユーザー]へ変更します。
こんにちは、DX攻略部のmukkukoです。 今回は、GA4の探索レポートの使い方についてご紹介します。 GA4のレポート機能を活用する中で、「もっと深掘りしたデータが取りたい」「そもそもレポート機能はどういう仕組みなんだろう」[…]
始点を設定する
波線内の[始点]の枠内を押下すると、右下に小窓が出てきます。
上記の中だと、[イベント名]以外を選択します。
始点のページを選択する
上の図のように、Homeなど始点となりそうなページを選択するのがおすすめです。
経路データを表示する
すると、上記のように、アクティブユーザーが始点となる[Home]のページからどのようにページ遷移しているかを分析できます。
また、さらに気になる導線を確認するためには、該当する遷移先をクリックすると、ステップがさらに追加されます。
終点をコンバージョンに設定して全体を分析するのも可能ですが、ページの導線を考える際には、まずは自社のWEBページのうちどのページが多く見られていて、ユーザーがどのようにページ遷移しているのかを分析してみるのがおすすめです。
コンバージョン獲得へ導線設計を行う際のポイント
前章ではコンバージョンへの導線分析のためにGA4で経路データ探索を活用してアクティブユーザーの遷移先を分析する方法をお伝えしました。
本章では、データを元に導線設計や改善を行う際のポイントについて解説します。
導線設計のポイントは、以下の4点です。
- ユーザーの行動を元に導線を設計する
- ナビゲーションを使ってユーザーを導く
- CTAを工夫する
- スモールスタートで効果測定を行う
以下で解説します。
ユーザーの行動を元に導線を設計する
まずは、ユーザーの行動を元に導線設計を行いましょう。
前章で紹介したGA4での経路データ分析以外にも、ヒートマップを活用してユーザーの行動分析を行うとより精度の高い分析が可能です。
ユーザーがどのコンテンツの、どの部分に注目しているのかをしっかり見極めましょう。
ユーザーの実際の経路や遷移先を元に、導線設計を行います。
また、繰り返しになりますが、マーケティングファネルの①認知②興味関心③比較検討④購入を意識して導線設計を行うのもおすすめです。
ナビゲーションを使ってユーザーを導く
ナビゲーションを使ってユーザーを導くこともコンバージョンへの導線設計を行うポイントの一つです。
ユーザーはナビゲーションがあることで、WEBサイト内で迷わずに目的のページへたどり着けます。
ナビゲーションにはいくつか種類がありますが、特に導線設計に役立つものには以下の種類があります。
- グローバルナビゲーション:WEBページの目立つ場所に表示される共通メニューバー
- パンくずリスト:WEBページの階層を表す。例)トップページ > カテゴリー > 現在のページ
- 関連ページ:コンテンツに関連するページを表示させ、導線への遷移を狙う
- チャットbot:ユーザーがWEBページ上で迷子になり離脱しないようにする
- 追従ナビゲーション:WEBページの右側などに配置し、CTAや遷移先に導く
以上のようにナビゲーションを上手に活用して、ユーザーを導くような設計を行うことも重要です。
CTAを工夫する
コンバージョンへの導線設計を行う際には、CTAにも工夫を行うことが重要です。
せっかく重要なページにCTAが配置されていたとしても、目立たずにスルーされてしまうリスクがあるためです。
ユーザーの目につきやすいCTAの表示箇所は、以下の通りです。
『ユーザーの目につきやすいCTAの表示箇所』
- コンテンツ最上部
- コンテンツ最下部
- ボリュームの多いページの中間
- サイドバー
過剰に目立たせすぎてもユーザーにとっては邪魔に感じてしまい、離脱のリスクも高まります。
CTAは自然とユーザーの目が行くような、自然な配置を心がけましょう。
スモールスタートで効果測定を行う
コンバージョンへの導線設計を行うポイントとして、スモールスタートで効果測定を行いましょう。
WEBページの全体改修を行うのは時間も手間も掛かってしまう上に、さらなる改善を行うのが難しくなってしまうケースも少なくありません。
例えば、A/Bテストを行いながらページごとに実験を行うのも手段の一つです。
例えば、同じCTAを配置している2つのページで、CTAの位置を一方はコンテンツ最上部、もう一方はサイドバーに置いてみて、1ヶ月後のクリック率を比較してみるのもおすすめです。
そして、できる限りメンバーを巻き込み、感想を聞きながら少しずつ改修を進めていきましょう。
営業から見るとユーザーが見やすかったページ構成がなくなっていたり、「前に見ていたページの位置がわからなくなってしまった」と顧客からのクレームもありました。
委託している場合には難しいかもしれませんが、せめて一番ユーザーに近い営業を巻き込みながら改修を進めることをおすすめします。
以上のように、導線設計を行う際にはご紹介した4つのポイントに沿って行うことをおすすめします。
まとめ
今回は、GA4を活用した逆引き企画の第二弾で、コンバージョンへの導線を作るための分析方法を解説しました。
本記事をまとめると以下の通りです。
- ユーザーがWEBページ内でコンバージョンまで辿り着かずに離脱するのを防止するために導線設計は重要
- 直接コンバージョンも重要だが、間接コンバージョンでブランド価値を上げるのも大事
- 導線設計が上手くいかない理由には、ファーストビューやCTAに問題があったり、行動喚起ができていないこともある
- 導線設計や改善には、GA4の経路データ探索を用いてユーザーのページ遷移を分析する方法がある
- コンバージョンへの導線設計のポイントはユーザーの行動を分析し、自然な誘導を行うことが大事
コンバージョンに至らず悩んでいるマーケティングご担当者さま、経営者さまはぜひ一度、GA4の経路データ探索で自社のWEBページのユーザーのページ遷移を分析してみましょう。
DX攻略部では、GA4やGTMに関する情報を発信するだけでなく、各企業様に合わせたマーケティング施策のご相談を受け付けています。
GA4やGTMの導入など自社の目的に合わせた設定方法にお悩みの方は、ぜひDX攻略部にご相談ください!