DX攻略部がリニューアルしました!

AI Skills Navigatorを実際に使ってみた!MicrosoftのAIスキル学習プログラム徹底レビュー

こんにちは、DX攻略部のkanoです。

この数年で一気にAIが進化し、ニュースでもそのことが取り上げられるようになりました。

特に生成AIと言われる分野は、IT企業においても重要なキーになっています。

しかし、「AIって何ができるの?」、「IT企業でAIを使うことは正しいのだろうか?」といった疑問を持つ方も多いかもしれません。

そういったAIに関する情報を学べるのが、Microsoftが提供している「AI Skills Navigator」なのです。

AI Skills Navigatorがどういったものか解説していきます。

AI Skills Navigatorとは?

最初にAI Skills Navigatorの概要について紹介します。

AIについて気になっている方にとって有益なツールなのでチェックしてみてください。

Microsoftが提供するAI Skills Navigatorとは?

AI Skills NavigatorはMicrosoftが2025年1月20日に公開した、AI学習プラットフォームです。

AI Skills Navigatorのトップ画面

こちらは、「日本版」と銘打たれていますが、日本語を含む10言語で利用できます。

また、無償で利用できる点も大きな魅力といえるでしょう。

AIスキルを学ぶ重要性

近年、IT業界においてAIは必須といえるツールになってきました。

AIを活用することで、業務効率化やアイデア出しなど、いままで何時間もかけてやっていたことが、ほんの数分で完了してしまうのです。

会議の際の進行などもAIに質問すれば、進行用の台本まで作成してくれます。

ChatGPTの画面

※生成AIを一気にメジャーに押し上げたChatGPTのトップ画面

IT業界において、何らかのプロジェクトを進めるために、プログラムを組むということがあります。

その際に、専門的な知識を持ったエンジニアがコードを組むという作業がありますが、生成AIを使えば、ベースとなるコードを考えてもらうことも可能です。

社内エンジニアの工数を減らすことにもつながるため、生成AIはIT業界の強い味方になってくれます。

こういったことを含めると、AIスキルを身につけるためのAI学習は避けては通れない時代になったのです。

誰に向いているのか?

Microsoftが提供しているAI Skills Navigatorですが、初心者からエンジニアまで幅広い層が活用できるツールとなっています。

AIをどのように業務に活かしたいかわからないというビジネスマンにもおすすめです。

日本語向けに作られているAI学習プラットフォームなので、操作もしやすく、英語の知識が無くても使えるのも魅力といえます。

また、AI Skills Navigatorには「AI準備ウィザード」という機能があり、10の質問に答えることで、次に重点を置くべき最適な領域を教えてくれるのです。

AI準備ウィザード

AIを学んでいるが、今後どのようなことをもっと学ぶべきか悩んでいる方にとっても、AI Skills Navigatorは活用できます。

注意点として、AI Skills NavigatorはMicrosoftが提供しているAI学習プラットフォームなため、MicrosoftやCopilotに関するAI情報が提供されています

実際にAI Skills Navigatorを使ってみた!学習の流れ

私がAI Skills Navigatorを実際に使ってみて感じたことを紹介します。

私は日常的にChatGPT、Copilot、Geminiなどを活用しているので生成AIの知識に関しては中級程度かと思います。

無料版だけでなく、有償版も使って日々の業務や日常生活に役立てている状態です。

そういった点も踏まえながら、AI Skills Navigatorを使ってどういうことを感じたのか紹介しますので、参考にしてみてください。

最初に質問に答えよう

トップ画面の「スキルパスを見つける」を選択すると、「AIをどのように活用したいと思っていますか?」という質問が表示されます。

具体的な質問は下記のような選択肢です。

  • AIを使って生産性を向上したいです。
  • AIソリューションを構築するか、そのパワーを活用して複雑な問題を解決したいです。
  • AIを利用してビジネス変革を推進したいです。
  • AIを活用できるよう他者をトレーニングしたいです。

    自分の目的にあったものを選ぶと、AIボットと会話するように質問がどんどん進んでいきます。

    自分のAI体験のレベルや学びたいこと、Microsoftが提供しているCopilotを使って体験するかなど、が質問されました。

    AIによる質問の画面

    質問に答えると、自分にあったラーニングパスがいくつか表示されるので準備OKです。

    Microsoft Learnやinkedinとの連携が必要

    ラーニングパスはいくつかの種類があるようで、Microsoft Learnを使用する場合とLinkedinを使う場合があるようです。

    私は試しにLinkedinを使う「Microsoft Copilotで生産性を向上」を選択しました。

    すると、Linkedinの画面が表示されたのでアカウントを作成してみました。

    アカウント作成画面

    アカウント登録はGoogleアカウントなどを使えば簡単に登録できたので、煩わしさは感じませんでした。

    ちなみに、アカウントを作成しなくてもラーニングパス先の解説は閲覧できるようで、これはMicrosoft Learnでも同様でした。

    学習の履歴を残したりしたい場合は、アカウントを作成する必要があるようです。

    学習方法の紹介

    改めてラーニングパスの「開始する」をクリックすると、Linkedinで公開されている動画が表示されました。

    学習の動画画面

     

    最初は戸惑いましたが、どうやら「Microsoft Copilotで生産性を向上」というテーマを解説している動画のようです。

    左のメニュー画面を見るとわかるように、大きく分けて「イントロダクション」、「「Microsoft Copilotで業務を効率化する」へようこそ」、「商用データ保護のMicrosoft Copilotの使い方」といった感じで単元が分かれているようです。

    動画を作成した方は、Microsoft認定トレーナーの方で聞き取りやすい声でした。

    動画をクリックしたものはタイトルの横にある丸に色がつくので、どこまで進めたかわかりやすくなっています。

    動画を間違ってクリックした場合に色がつかないように、動画を再生して数秒後に丸に色がついていたので誤操作の心配もないようです。

    ただし、動画をちゃんと見たことを意味する「完了」にするためには、各動画を70%視聴する必要があります

    ちゃんと視聴したものは、丸印ではなく、緑色のチェックマークがつくようですね。

    学習するうえでのズルはできないようです。

    また、大きなチャプターが完了すると学習内容を確認するための問題が表示されました

    試しに間違った回答を押すと、間違えている理由が表示され、正しい知識を身につけられるようになっていました。

    問題画面

    この機能は学習を進めていくうえで、有益な機能だと感じました。

    私がSalesforceの学習に利用している「Salesforce Traillhead」に近い印象を受け、学習しやすかったですね。

    Microsoft Learnの場合も同様の形でしたが、私が閲覧した単元は文章で解説するものが表示されていました。

    最後まで進めると問題が表示されるので完了すると、次のおすすめのモジュールが表示されるので継続して学習できる形になっています。

    どちらの学習方法も簡潔に内容がまとめられており、スキマ時間に単元を進められるという印象でした。

    関連記事

    こんにちは、DX攻略部のkanoです。 本記事ではSalesforceので無料で活用できる学習プラットフォーム「Traillhead(トレイルヘッド)」について解説します。 Salesforceは、クラウドベースの顧客関係管理([…]

    SalesforceのTraillheadのアイキャッチ

    どんなスキルが身につく?カリキュラムの特徴

    MicrosoftのAI Skills Navigatorを使って学習してみた結果、どのようなことが学べるのかがわかってきました。

    AI Skills Navigatorを使って学習できる内容について、解説していきます。

    AIの基礎知識(初心者向け)

    AI Skills NavigatorはAIに触れてみたいと感じている初心者におすすめだと思いました。

    「そもそも、AIってなんなの?」と感じているような方におすすめで、生成AIを使ってできることを学べるラーニングパスが豊富に用意されています。

    また、生成AIを使う上での倫理観など、生成AIによるリスクを学びたい方にもおすすめです。

    • 生成AIの基礎知識
    • 生成AIによる生産性の向上
    • 生成AI時代の倫理

      AI開発スキル(エンジニア向け)

      Microsoftには「Microsoft Azure」という開発者向けの機能があります。

      その機能をさらに拡張するものとして「Azure AI Studio」というAI機能を使ったサービスも用意されているのです。

      Azure AI Studioでは「Azure Machine Learning」、「Azure OpenAI Service」など、 Azure AI サービスの機能を 1 つにまとめて利用できるワークスペースを提供する機能になります。

      AI開発スキルを学びたいという方は、こちらのトピックを学んでみましょう。

      • Azure AI Studioの概要

      データ分析 & AI活用スキル(ビジネス向け)

      MicrosoftのAIを使うことで、どのようにビジネスに変革をおこせるか学べるトピックも用意されています。

      また、AIを活用して従業員を支援する仕組みを導入するためのトピックもありました。

      • AI学習ハブ
      • Microsoft AIを使ってビジネスを変革する
      • Microsoft 365 Copilotユースケースを使用して従業員を支援する

        現在おこなっている業務をAIを使うことで、どれだけ業務を短縮できるかの参考になります。

        1つ1つ手打ちしていたようなPC作業が、情報を与えたAIを使うだけで一気にビジネスの変革につながることを学べるのです。

        専門的なシステムの知識を持たない方でも、ビジネス業務を効率化したい方におすすめのトピックになります。

        AI資格取得に向けた学習(キャリアアップ向け)

        ご自身のAIに関する知識を証明するものを取得したい場合も、AI Skills Navigatorを使ってみましょう。

        冒頭で少し触れましたが、AI Skills NavigatorはMicrosoftに関するAI知識を学ぶツールのため、Microsoftの認定資格について学ぶことになります。

        AIスキルを証明することについての画像

        AI資格取得に向けた学習をしたい場合は、トップにある「AI学習ハブ」を選択して、Microsoft Learnの「AI学習ハブ」に進みましょう。

        その中に、「Microsoft認定資格を使用してAIスキルを証明する」という項目があるので選択すると、MicrosoftのAIに関する資格の一覧が表示されます。

        資格一覧の画面

        2025年2月現在では、4つのAIに関する認定資格が表示されました。

        • Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals(AIエンジニア/初級)
        • Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associate(AIエンジニア/中級)
        • Microsoft Certified: Azure Data Scientist Associate(Azureデータサイエンティスト/中級)
        • Microsoft Certified:Fabric Analytics Engineer Associate(Microsoft Fabricデータエンジニア/中級)

          上記の資格は、生産性を向上させ、組織がMicrosoft資格を使用してより多くのことを達成できるようにするための新しいスキルを証明する資格です。

          それぞれの資格をクリックすると、「試験の準備」や「試験に向けた練習」、「試験を受ける」といった単元が用意されています。

          また、その資格に付随する資格を学べるトピックも用意されているので、自分の知識の応じて活用してみましょう。

          AI Skills Navigatorを使ってみた感想と注意点

          AI Skills Navigatorしばらく使ってみた感想と、その中で感じた注意点について解説します。

          無料で使えてわかりやすいコンテンツ用意されていた

          AI Skills Navigatorを使ってみて最初に感じたことは、無料で使えるのに豊富なコンテンツが用意されている、というものでした。

          Salesforceの学習プラットフォームTraillheadも同様ですが、無料で利用できるのは嬉しい点です。

          トピックがわかりやすくまとめられており、AIに関する基本的な部分から、役割別に学ぶことができるなど、自分の目的にあわせたものが見つけやすかったです。

          「Microsoft Copilotで業務を効率化する」というトピックなど、IT企業が生成AIを使って業務を効率化したいときに最適のトピックがありました。

          企業のDX推進に活用できる

          AI Skills Navigatorは個人で学習するのはもちろんですが、チーム単位や企業単位で活用しても学びが多いと思います。

          日常業務に生成AIを導入する場合、基本的な倫理や注意点などをAI Skills Navigatorで学ぶという使い方です。

          また、Microsoft関係のAI認定資格の取得にも使えるので、社員のスキルアップにもおすすめできます。

          Microsoft関係のトピックがメインである点に注意

          Microsoftが提供しているAI学習プラットフォームということもあって、基本的にはMicrosoft関係の情報が多いです。

          たとえば、生成AIにはChatGPTやGeminiなどがありますが、AI Skills NavigatorではMicrosoftの生成AIであるCopilotに関する情報がメインとなっています。

          AI Skills NavigatorのAIチャットボットでChatGPTについて質問すると、ChatGPTの基本的な情報について英語で答えてくれました。

          しかし、「ChatGPTはどのようなタスクに使用できますか?」という質問に対しては、回答を持ち合わせていないようです。

          質問の答え

          ちなみに、Copilotで同じ質問をするとはぐらかされて、生成AIについての説明が返ってきました。

          Copilotの回答

          競合相手とはいえ、少し寂しい感じもしました。

          このような点を踏まえて、AI Skills NavigatorでAI学習をする場合は、MicrosoftやCopilotに関する情報がメインになるということに注意してください。

          まとめ

          Microsoftが提供するAI学習プラットフォームのAI Skills Navigatorについて解説しました。

          AI Skills Navigatorは無料で利用できる点や、豊富なAIに関するコンテンツが用意されているのが魅力です。

          自分の目的に合わせたトピックを見つけやすくなっており、企業のDX推進にも活用できるツールといえるでしょう。

          これからAIを学びたいと考えている方はもちろん、ご自身のAIに関する知識をアップさせて、MicrosoftのAI認定資格を取得したい方にもおすすめです。

          また、Copilotを業務に取り入れたい方や、企業のDX化を推進したい企業とってもAI Skills Navigatorは活躍ツールといえるでしょう!

          そして、DX攻略部では、企業のDX化に関するご相談を受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

          DX攻略部へのお問い合わせ