こんにちは、DX攻略部のヘナトンです。
Salesforceはビジネス向けクラウドサービスの最前線を行くリーディングカンパニーです。
今回はSalesforce.comが提供するコールセンター・カスタマーサポートを支援するクラウドサービス「Service Cloud(サービスクラウド)」について解説します。
Service Cloudとは、主にCRM(顧客関係管理)に特化した機能を持っており、AIを活用してカスタマーサポート業務を効率化し、顧客満足度を高めてコスト削減に貢献するクラウドベースのシステムです。
メール、電話、チャット、ビデオ通話など、各チャネルに対応しており顧客からの問い合わせ状態を管理し、オペレーターが適切に対応できるように支援します。
Service Cloudの主な機能
Service Cloudを導入することで、顧客対応において下記の機能が期待できます。
- ケース管理
- ナレッジ管理
- 自動応答
- レポートサービス
- チャットサポート
- 顧客情報管理
- ワークフロー自動化
- モバイル対応
ケース管理
Service Cloudの大きな特徴として、「Einstein」と呼ばれるAIが実装されています。
これはケースに合わせて素早く解決できる適切なエージェントに自動で担当者を振り分ける役割を担っています。
また、メールやボイスメール、ナレッジベースなど、異なるチャンネルでの問い合わせやその対応をすべて共有し、時系列で表示できます。
これにより、重複した問い合わせ問題の回答や返信漏れの防止が可能になります。
ナレッジ管理
サービス担当者や顧客がよく寄せられる問い合わせや解決策などのデータをナレッジオブジェクトに蓄積し、その情報を参照することで素早く回答できます。
また、ナレッジを公開して顧客は簡単な問題を自己解決できます。
ナレッジ管理により、問題解決のスピードが向上し、顧客満足度の向上につながります。
自動応答
自動化された応答システムを活用して、簡単な問い合わせやリクエストに対して自動応答を行うことができます。
これにより、サポート担当者の負担を軽減し、スムーズな顧客対応を実現できます。
レポートサービス
Service Cloudでは、顧客対応の統計情報や重要なメトリクスを一時的に追跡できるレポート機能があります。
これにより、サービス品質の改善や課題の特定ができます。
*メトリクス:データを収集して、そのままの形ではなくて、計算や分析を加えて理解しやすいデータ(数値)に変換したもの。
チャットサポート
チャット機能を活用して、短期間で顧客とのコミュニケーションを行うことができます。
AIが問い合わせの内容を分析、優先順位を予測することで、問題解決の時間を短縮できます。
顧客情報管理
顧客履歴を一元管理できる機能があります。
これにより、顧客に合わせたパーナライズされたサービスが提供されることが可能となります。
ワークフロー自動化
定型的な業務プロセスやタスクを自動化する機能が提供されています。
これにより、効率と継続性が向上し、サービス提供の品質を維持できます。
モバイル対応
Service Cloudの多くはモバイルデバイスにも対応しており、担当者が外出先や移動中でも顧客対応に迅速に対応できます。
これらは一般的なService Cloudの機能ですが、他にも多くの機能が含まれます。
企業や組織のニーズに合わせて最適なService Cloud機能を利用することが重要です。
Salesforce Service Cloudを導入するメリット
では、Service Cloudを導入することで得られるメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
- 顧客ごとにパーソナライズされた顧客対応
- 業務の自動化・効率化
- 適切なタイミングでの顧客対応
- 営業支援によって顧客満足度が向上
顧客ごとにパーソナライズされた顧客対応
顧客データを分析してパーソナライズされた顧客対応や提案ができます。
リアルタイムなデータ分析や、データをもとに、顧客対応を自動化することも可能です。
業務の自動化・効率化
営業やマーケティングについて、かなりの部分を自動化できます。
また、操作が簡単でデータの分析もしやすいシステムとなっているため、適切なタイミングで自動的に営業活動を行え、営業業務の効率化につながります。
適切なタイミングでの顧客対応
データ分析をもとに、顧客のニーズをスピーディーに判断でき、より効果的なタイミングで顧客への対応やサービスの情報を提供できます。
営業支援によって顧客満足度が向上
いつでもどこでもアクセスできてサポートを受けられる上に、簡単な問い合わせは自己解決できるため、顧客満足度の向上につながります。
Service Cloud導入時の注意点
一方で、「導入してもうまく活用できなかった」「あまり効果が期待できなかった」という企業もあるかもしれません。
Service Cloudの導入を成功させるために、どういった点に注意すればよいのでしょうか。
- 導入目的を明確に!
- 運用体制を確立!
導入目的を明確にする
導入目的がはっきりしていないと現場の混乱や活用の促進が妨げられる可能性があります。
システムの効果を発揮させるためにも、問題や改善点を明確にした上で、導入を進めることが大切です。
運用体制を確立する
Service Clouは企業に合わせてカスタマイズしてから導入しますが、ツールを導入してもうまく活用できなければ意味がありません。
そのため、活用推進チームを作成し、現場が使いやすいシステムを提案したり、継続的に不具合を改善したりできるような体制を整える必要があります。
また、入力ミスや漏れがあると正確な情報が蓄積されず、正確な分析もできなくなります。
そのため、入力方法、作業内容など、運用についてルールを策定し、社内で共有するシステムづくりが大切です。
まとめ
ここまでService Cloudについて機能やメリット、注意点を解説しました。
Service Cloudはコールセンターやカスタマーサポートを支援する様々な機能が用意されており、カスタマーサービス業務の効率化や顧客満足度を向上させることできます。
注意点を踏まえた上でService Cloudを活用できれば、企業のカスタマーサービスを強化するために役立つツールではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。