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Snowflakeの導入成功例を4例ご紹介!

こんにちは、DX攻略部のmukkukoです。

今回は、弊社で運営支援を行っているSnowflake導入の成功事例について解説します。

利益率を向上させるためには、自社でのあらゆるデータを蓄積し、分析を行わなければなりません。

しかし、部門ごとにシステム導入をしてデータの分離が起きる、いわゆる「データサイロ化」してしまい分析に時間と手間を要している企業も少なくありません。

本記事では、実際にSnowflakeを導入して有効なデータ活用を実現した企業の成功事例をご紹介します。

SnowflakeやBIツールのStreamlitにご興味のある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。

また、データサイロ問題については以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひご一読ください。

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データサイロ問題のアイキャッチ画像

Snowflakeの導入メリット

Snowflakeは、クラウド上で動く データウェアハウス(DWH) です。
簡潔に言うと、企業が持つ大量のデータをまとめて保管し、必要なときにすぐ分析しデータ活用できるようにするためのサービスのことです。

Snowflakeの導入メリットを簡単に説明すると、以下の通りです。

『Snowflakeの導入メリット』

  • 大量のデータを素早く処理でき、分析やAI活用がスムーズ

  • 利用が増えれば自動でスケールアウト可能で、繁忙期や急な需要増にも対応可能

  • 複数の場所でシステムを動かせるので、災害やトラブルがあってもサービスが止まりづらい

  • サーバーの準備が不要で、専門知識が少なくても始められる。

  • 利用時間や処理量に応じて料金が発生するので、無駄な固定費を削減可能

  • AIツールや可視化ツール(例:Streamlit、Tableau)と簡単に連携でき、データ活用の幅が広がる

なお、Snowflakeについては以下の記事でも詳しく解説しておりますのでぜひご一読ください。

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Snowflake × Streamlitでデータドリブンを実現した事例

某航空会社では、SnowflakeとStreamlitの導入によりデータドリブンを実現しています。

従来はオンプレミス型のデータウェアハウスを活用していましたが課題があり、Snowflakeの導入を検討し始めました。

Snowflake導入前の課題

Snowflake導入前の課題は以下の通りです。

『既存のオンプレミス型データウェアハウスでの課題』

  • 増大するデータ分析ニーズに対応しきれなくなっていた
  • 更新期限が迫っており、継続利用には大規模な更新投資が必要だった
  • BCP(※)の観点からも、災害や障害発生時に十分な信頼性を確保できない懸念があった
筆者
(※)BCPとは、事業継続計画(Business Continuity Plan)の略で、企業が自然災害や事故などの緊急事態に遭遇した場合でも、事業を中断させない、または中断した場合でもできるだけ早く復旧させるための計画のことです。

    Snowflake導入の効果

    課題を解決するために、Snowflake導入を決定しました。

    導入効果は以下の通りです。

    『Snowflakeの導入効果』

    • クラウド基盤に移行したことで、大量かつ多様なデータを一元的に管理できるようになった
    • 高速な処理性能を備えており、データ量が増加しても分析速度が落ちにくくタイムリーなデータ活用が可能になった
    • 自動バックアップ機能や、クラウドでの分散管理ができるようになりBCPの観点でもリスクが軽減できた

    さらに、某航空会社ではSnowflakeと連携してPython用可視化ライブラリ「Streamlit」を導入しました。

    データ分析結果を簡単にグラフ化・アプリ化する環境を整備でき、専門的なBIツールを使わずとも、現場担当者が直感的に確認し、データ活用できるようになりました。

    実際に、各種KPIの可視化、機内サービスデータの分析、ラウンジ利用人数に基づく飲食物の需要予測といったアプリが短期間で開発され、業務に直結する成果を挙げてます。

    業務改善に必要なデータ入手への時間を大幅短縮した事例

    某IT企業では、クラウド型データ基盤システムも展開している大手企業です。

    データ収集から経営判断までのタイムラグを解消するために、Snowflakeを導入しました。

    Snowflake導入前の課題

    某IT企業のSnowflake導入前の課題は以下の通りです。

    『スピード感が足りていない課題』

    • 情報システム部門のデータ収集・分析→経営判断までのタイムラグが発生する
    • 意思決定時に追加検証が必要になると再度情報システムへの再依頼となり時間が掛かる

    Snowflake導入の効果

    課題を解決するために、Snowflake導入を決定しました。

    導入効果は以下の通りです。

    『Snowflake導入の効果』

    • フルマネージド型(※)で運用負荷が減った
    • スモールスタートから始められる価格体系のため、試しながら使える
    • 強力なアクセス制御(RBAC)により全社員利用とガバナンスを両立できるようになった
      筆者
      (※)フルマネージドとは、企業がITインフラの運用・管理を外部の専門業者に全面的に委託するサービス形態を指します。

      導入後にも、必要なデータを探す手間や時間を減らすために、生成AIを駆使して活用の壁を低くし、スピーディーかつ柔軟なデータドリブン経営を実現しています。

      スムーズなスケールアウトで処理時間を大幅削減した事例

      某通信会社では、スマートフォンアプリから収集した位置情報を匿名化し、観光・都市整備・店舗開発などに役立つ流動人口データとして提供し、企業や自治体のDXを支援する企業です。

      月間アクティブユーザー数が数千万規模のデータを扱うため、処理遅延やエンジニアの負担超過が起きていました。

      Snowflake導入前の課題

      某通信会社がSnowflake導入前に抱えていた課題は以下の通りです。

      『データ処理で抱えていた課題』

      • データ量の増減に対応できず、リソース調整に1日以上かかり処理遅延が起きる
      • リザーブドインスタンス(※)で低コストではあるがリソースを60%も無駄にしていた
      • 高頻度でのバージョンアップ対応によるエンジニアやデータサイエンティストへの負担
      • 一つのトラブルがビジネスへの影響に直結するようため、エンジニアへの心理的負担も大きい
      筆者
      (※)リザーブドインスタンスとは、クラウドサービスで一定期間の利用を事前に予約すれば、オンデマンド料金よりも割引された料金で利用できるサービスです。
      わかりやすく言うと、電車の定期券に例えられることもあります。
      以上のように、処理の遅延やエンジニアへの心理的負担の大きさを解決すべく、Snowflake導入を検討し始めました。

      Snowflake導入の効果

      課題を解決するために、経営陣とエンジニア双方がSnowflakeに注目し、検証の結果導入を決定しました。

      導入効果は以下の通りです。

      『Snowflake導入の効果』

      • 数秒でスケールアウト(※)が可能に
      • 従来では200日掛かると試算された高解像度のデータ処理が29日で実現
      • 28%のコスト削減に成功
      • ストレージは40%削減に成功
      • ニアゼロメンテナンスによりメンテナンス時間に作業ができないジレンマや負担が軽減
      筆者
      (※)スケールアウトとは、システムの処理能力を向上させるために、サーバーの台数を増やすことを指します。

      現在では、全社の7割近くがSnowflakeにアクセスし、部門横断でプロジェクトが立ち上がっています。

      今後はSnowflakeマーケットプレイスを通じて、天候やPOSデータなどと連携した活用が進む見込みです。

      投資オプションの分析速度を高めつつ50%のコスト削減に成功した事例

      某保険会社では、日本とアメリカの保険子会社が保有する投資資産を運用しており、投資の判断を迅速かつ的確に行うために、膨大なデータを効率よく扱える仕組みの構築が課題でした。

      課題を解決するために、Snowflake データクラウドを導入しました。

      Snowflake導入前の課題

      当初は独自のデータリポジトリ(データ保管システム)を使っていたものの、以下のような課題がありました。

      『独自のデータリポジトリを使用していた当時の課題』

      • 3億件以上のデータポイントを扱う必要があり、計算処理に 1〜7時間かかってしまう
      • 保存できるシナリオ数が10回分に限られてしまう
      • タイムリーな投資判断を行うためのスピード感が不足している

      特に、投資運用を行うためにタイムリーな判断が必要にもかかわらず、データ処理に時間が掛かりすぎているのが課題であることがわかります。

        Snowflake導入の効果

        某保険会社では課題を解決するために、SnowflakeのAWSデータクラウドを導入しました。

        具体的には以下の効果が現れました。

        『Snowflake導入の効果』
        • データ計算処理が7~8時間からわずか12分で完了
        • 最大8,000のプロセスを平行して処理可能になった
        • 分析結果を無制限で保存できるようになった

          組織全体が同じデータに基づいて判断できるため、情報の食い違いがなくなり、精度の高い意思決定が可能になりました。

          Snowflake導入により、データを活用した意思決定をスピーディーに行えるようになり、市場の変化や複雑な新しい要件にも柔軟に対応できる体制が整備されました。

          したがって、投資分析の効率化と迅速化により将来の成長と競争力強化に直結する重要な基盤が完成しました。

          まとめ

          本記事では、Snowflakeの導入成功事例をご紹介しながら、Snowflake導入のメリットについてご紹介してきました。

          企業のDX推進には、部門ごとの「データサイロ化」解消が不可欠であり、Snowflakeはその解決策として注目されています。

          クラウド型DWHであるSnowflakeは、大量データの高速処理、自動スケールアウト、災害時の信頼性、従量課金によるコスト削減などに特長があります。

          さらに可視化ツールStreamlitと組み合わせることで現場でも直感的なデータ活用が進み、迅速かつ柔軟な意思決定を可能にしています。

          DX攻略部では、Snowflake×Streamlitを活用した統合BI基盤構築支援サービスを行っていますので、Snowflake導入を検討している企業様はぜひDX攻略部にご相談ください!

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