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IT企業のプロジェクト管理にBacklogは最適?実際に使ってわかった効率化のポイント

こんにちは、DX攻略部のkanoです。

企業のDX化において、プロジェクトやタスク管理ツールを導入することが重要になります。

自分のタスクはもちろん、チームのタスク管理をおこなえるツールがあると便利です。

そういったプロジェクト管理ができるツールとして、Backlogの導入を検討してみてください。

Backlogはプロジェクト管理として有益なタスクツールですが、IT企業においても同様の効果が期待できます。

IT企業のプロジェクト管理としてBacklogを導入するうえでのポイントについてチェックしていきましょう。

目次

IT企業のプロジェクト管理にBacklogは向いているのか?

最初にIT企業のプロジェクト管理として、Backlogが向いているのかどうか検討しましょう。

プロジェクト管理に使えるタスク管理ツールはさまざまあります。

その中でBacklogが適しているかどうか検討していきます。

Backlogとは?

Backlogは「ヌーラボ(Nulab)」が提供するプロジェクト・タスク管理ツールです。

プロジェクトを進めるうえで必要になったタスクをすぐに立てられるようになっており、見やすい見た目も特徴といえます。

ガントチャートやカンバンボード表示など、タスクを状況に応じて見やすい形に変更できるのもポイントです。

IT企業はもちろんですが、その他の業務でも扱いやすくなっており、気軽に導入できます。

ITプロジェクト管理の課題とは?

IT業界におけるプロジェクト管理について、課題を抱えている企業は多いかもしれません。

IT業界特有のプロジェクト管理問題を把握することで、Backlogがプロジェクト管理に適している理由が見えてきます。

課題1:タスク管理が難しい

IT企業のプロジェクト管理において、タスク管理が難しいという課題が挙げられます。

その理由は、プロジェクトに関わる人員がエンジニアだけでなく、デザイナーやプロジェクトマネージャー、品質を管理するQAチームなど多岐にわたるからです。

そのため、各々が自分の仕事に夢中になり、プロジェクト全体としての進捗確認が曖昧になってしまう原因になります。

また、タスクの優先順位が曖昧で、対応が遅れてしまうこともあるでしょう。

進捗管理がそれぞれのツールでおこなわれて、情報が分散することもタスク管理が難しい要因です。

こういった点を問題を解決できるタスク管理ツールの導入が求められます。

課題2:いまどこまで進んでいるかが見えにくい

ITプロジェクトでは、開発工程で細かくわかれるため、現在の進捗状況が不透明になりやすいです。

たとえば、定例ミーティングで話し合いや確認はおこなっているものの、それ以外のリアルタイムでの情報が把握しにくい原因になります。

このことで、営業やマーケティング担当者などから進捗に関する問い合わせが増えて、業務スピードが落ちることもあるでしょう。

社内の進捗に関する問い合わせ時間を減らしたい!

進捗状況をリアルタイムで把握するためには、共通のツールを使って情報共有することが求められます。

課題3:エンジニアとその他の部門でのギャップ

プロジェクトを進めている中で、エンジニアとその他の部門で認識のズレが発生したことはありませんか?

営業やマーケティング担当者は、ある程度エンジニアの作業感を把握しているとはいえ、システム的な部分を完全に理解しているわけではありません。

そのせいで、仕様変更が発生したり、修正依頼が多発することもあるのです。

エンジニアからすれば「現場のことをわかっていない」という感覚になるかもしれません。

この問題を解決するためには、情報共有をおこない、エンジニアとその他の部分のギャップが起きにくいようにしましょう。

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Backlogの主な機能とITプロジェクトでの活用方法

ITプロジェクト管理の課題を踏まえたうえで、Backlogの主な機能や活用方法について確認していきましょう。

Backlogの機能をどのように使えば、ITプロジェクトの課題をクリアできるのか参考にしてみてください。

タスク管理の「課題」機能を使った進捗管理のスムーズなやり方

Backlogではタスクを「課題」という形でチケットを作成し、進捗管理をおこなっていきます。

課題ではタスクの担当者を明確に設定でき、誰がどのタスクを担当しているかがすぐにわかるのです。

それぞれの役割ごとにタスクを割り当て、担当者が明確になれば進捗確認もスムーズになります。

また、進捗ステータスを「未対応」や「処理中」、「完了」など自由に設定できるのもポイントです。

進捗ステータスを設定すれば、リアルタイムの進捗状況を確認できるので活用してみてください。

その他では、タスクの優先度を設定したり、期日の設定もできるのでいままでの問題点を解決できます。

ちなみに、ステータスの標準で用意されているものは「未対応」、「処理中」、「処理済み」、「完了」となっています。

1つのプロジェクトにつき、8個まで状態を追加でき、標準と合わせると12個の状態を設定できるので柔軟な対応が可能です。

ガントチャートでプロジェクトのスケジュールを「見える化」

タスク管理をおこなっている際に、現在の進捗状況を「もっと視覚的に把握したい」と感じたことはありませんか?

Backlogにはガントチャート機能があり、プロジェクトのスケジュールを「見える化」できるようになっています。

Backlogのガントチャートの特徴はこちらです。

タスクの期間設定
各タスクの開始日と終了日を設定し、その期間をガントチャート上に表示できます。プロジェクト全体のスケジュールを把握したいときにおすすめです。
依存関係の設定
タスク間に依存関係がある場合、ガントチャート上でその関係を示すことができる機能です。そのタスクを完了しないと次のタスクが始められない場合におすすめの設定です。

ガントチャートを使うメリットは、全体の進捗を効率的に管理できる点です。

ガントチャートの画面

参考:ガントチャートの概要

ITプロジェクトでは、複数のタスクが並行して進むことが多いため、その問題を解決したい方はガントチャートを使ってみてください。

ふせんを貼るような感覚で使える「カンバンボード」

タスク管理ツールを導入する前、ホワイトボードなどにふせんを貼って、タスク管理をされていた方も多いでしょう。

そういった状態を再現できるのが、Backlogのカンバンボードという機能です。

カンバンボードを使えば、個人の課題からチーム全体の課題までを、ふせんを貼るように管理できます。

カンバンボードの画面

引用:Backlog「ボードの概要

MTGの際にカンバンボードを確認しながら、カードを「未対応」から「処理中」にドラッグ&ドロップで動かす、といった使い方もできます。

ふせんを張り替えるような形で使えるので、タスク管理ツールを始めて使う方にもおすすめの機能です。

Wiki機能を活用したナレッジ共有で情報の一元管理

プロジェクトを進める際に、その課題に関するナレッジやドキュメントを管理したいと考えたことはありませんか?

Backlogには、WikipediaのようなWikiの機能が搭載されており、プロジェクトに関する資料やガイドライン、仕様書をまとめられるようになっています。

プロジェクトに関する資料などを1つの場所にまとめることが可能になっており、「あの資料どこにありますか?」といった問い合わせを防げる機能です。

SlackやChatworkとの連携でチームのコミュニケーションを効率化

日常業務でSlackやChatworkを活用されている企業も多いでしょう。

BacklogはSlackやChatworkとの連携も可能です。

たとえば、Backlogの課題についての更新をChatwork上に通知できるようになります。

また、Slack上でBacklogの課題を作成する、といったこともできるのです。

コミュニケーションツールを使う際もBacklogを連携させれば、進捗状況の確認やタスク忘れなどを防げるようになります。

その他に、Git・Subversionとの連携も用意されているので活用してみてください。

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コミュニケーションツールのサムネイル

実際に使ってみてわかったBacklogのメリット

Backlogを使ったIT企業のプロジェクト管理について解説してきました。

ここからは実際に私の経験談を踏まえて、Backlogのメリットについてチェックしていきましょう。

視覚的に分かりやすいUIで、エンジニアも非エンジニアも使いやすい

私はいままでいくつかのタスク管理を使ってきましたが、Backlogを始めて触ったときの印象は「見やすいUIだ」というものでした。

Backlogの画面

※プロジェクト毎にUIのカラーも変更可能です。(このプロジェクトの場合は赤に近いカラー)

グリーンに近い色合いが目に優しく、メイン画面もまとめられていて使いやすいのは嬉しかったです。

同僚のエンジニアの方はもちろんですが、私のような非エンジニアにとってもBacklogは必要な機能がわかりやすいものだと思いました。

ガントチャートとカンバンで開発プロジェクトの進捗が一目で把握できる

Backlogはプロジェクト管理の方法が複数用意されており、状況によって使い分けられるのも嬉しかったです。

ガントチャートはミーティングで頻繁に使いますし、カンバンは全体を把握したいときに使っています。

特にタスクが増えてくると、進捗感がわかりにくくなったり、タスク忘れが発生しやすいですが、Backlogならそういった問題が起きにくかったです。

タスクのステータス管理が簡単で、チーム全員が共通認識を持ちやすい

ミーティングでBacklogの画面を使うことが多いのですが、そのときのステータス管理も簡単でストレスフリーでした。

「このタスクを優先したほうが良さそう」といった話題があがれば、優先度を「高」に変えるといった使い方もできます。

必要な情報が明確に表示されているので、チーム全員が共通認識を持ちやすいと感じました。

他ツール(ChatworkやGAS)と連携しやすい

Backlogの機能をさらに活用するためには、他ツールとの連携はマストだと感じました。

私はChatworkと連携させて、タスクの期限切れをアナウンスするようにしています。

この機能はプロジェクトマネージャーなどの立場の方にもおすすめです。

たとえば、下記のようなアナウンスを自動で飛ばすようにしてみてください。

Backlogのタスクが期限切れになっています!速やかにタスクを処理するか、期限日を調整してください。

こういったアナウンスをチーム内にアナウンスすることで、プロジェクト管理がよりスムーズになります。

Backlogの期限切れチケットの情報をGASを使用してChatworkに通知する方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

「タスクの進捗状況を定期的に報告する」、「新しいタスクの追加をリアルタイムで通知」する方法などについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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実際に使ってみて感じたBacklogの注意点

IT企業としてBacklogを使ってみた中で、気になる点もいくつかありました。

実際にBacklogをプロジェクト管理に使う上で注意したいポイントを確認していきましょう。

大規模プロジェクトではカスタマイズの自由度がやや低い

Backlogは初心者でも扱いやすいタスク管理ツールですが、大規模なプロジェクトを管理するうえでは不便さを感じるかもしれません。

その理由はカスタムフィールドの作成制限です。

Backlogはプロジェクトに登録できるカスタム属性数が100個に制限されています。

また、ひとつのリスト形式のカスタム属性に登録できる項目数は300個に制限されているので注意しなければなりません。

よほど大きなプロジェクトでなければ制限に引っかかることは少ないでしょうが、上限があることを覚えておきましょう。

その他では、複雑なワークフローの管理が難しく、カスタマイ度の自由度はやや低いと言えるかもしれません。

こういった大規模なプロジェクトを管理する場合は気をつけましょう。

導入時にチーム内で運用ルールを明確にしないと混乱しやすい

Backlogはさまざまな機能があり、使う人に合わせて設定が可能です。

しかし、Backlogを導入する際はチーム内で運用ルールを明確にしておきましょう。

たとえばチケットを立てる際に、テンプレートを用意して、必要な記入事項を決めておくことをおすすめします。

チケット内にチケットを立てた「目的」、「課題」、「解決策」、「成果物」、「参考資料」を記入するようにテンプレート化してみてください。

Backlogの課題画面

特に親課題にこういった情報を記入するようにしないと、情報確認のために無駄な連絡が発生します。

また、チケットの期限切れが発生した場合の対応ルールや、自分のチケットを確認するための曜日や日にちを決めておくとよいでしょう。

「期限日を変更する場合はチームリーダーなどに報告する」などのルールを設定しましょう。

私の場合、月曜に今週の期限日になっているチケットの確認をし、月末に当月と来月のチケットの全体的な整理をおこなっています。

その週の業務をイメージしやすくなり、自分の中での段取りが明確になっています。

また、タスクとして間に合わなさそうなものを早めにチームリーダーに伝えられるので、直近に伝えてトラブルになるということを防げています。

無料プランでは利用制限が多く、ある程度の規模の企業は有料プランが必須

Backlogは無料プランが用意されており、個人で軽く使う程度であれば無料でも問題ありません。

ただし、ある程度のチーム規模やプロジェクト管理となると、有料プランが必須になってきます。

ユーザー数の制限やストレージ容量の制限があるため、Backlogを使ってみて、正式に導入する際は有料プランにアップグレードしましょう。

Backlogの詳しい料金プランについては、下記の公式サイトをご確認ください。

参考:Backlogの料金プラン

どんなIT企業にBacklogは向いているのか?

Backlogの特徴を解説してきましたが、最後にどんなIT企業にBacklogは向いているのかについて解説します。

自社の業務内容などと照らし合わせて、Backlog導入のヒントにしてみてください。

エンジニアと非エンジニアが混在するチーム

Backlogはエンジニアと非エンジニアが混在するチームにおすすめです。

DX攻略部においてもエンジニアと非エンジニアが一緒にプロジェクトを進行することがありますが、そういった場でBacklogは活躍しています。

エンジニア、営業、マーケ、デザイナーなどとの連携がやりやすいです。

いままで進捗報告系のトラブルを抱えていたチームは、Backlogを導入することで改善するかもしれません。

中小規模の開発チームやスタートアップ

中小企業やスタートアップにおいて、ツールにかかるコストは大きな課題です。

Backlogの場合、無料プランからユーザー無制限のプランまで、複数のプランが用意されています。

手軽に導入できて、企業規模にあわせてプランを選べるのでコストダウンにつながります。

また、ツールの使い方が初心者でもわかりやすいため、学習コストも低い点が魅力です。

Backlogは直感的に使えて初心者にも簡単でした。

企業規模が拡大された場合、より上位のプランを検討してみてください。

アジャイル開発を採用しているチーム

小単位で実装とテストを繰り返す、アジャイル開発を採用しているIT企業にとって、Backlogは有効なツールになります。

Backlogを使えば、タスクの見える化や進捗のリアルタイム更新が可能です。

カンバンボードやガントチャート機能を使えば、チーム全体の進行状況が把握しやすくなります

チームメンバーの密な連携を必要としているIT企業において、Backlogは活躍するツールといえるでしょう。

複数のプロジェクトを同時進行している企業

Backlogは複数のプロジェクトを同時進行している企業にもおすすめです。

また、継続的に運用していく必要があるITプロジェクトがある場合も、Backlogの柔軟なタスク管理機能が活躍します。

ソフトウェアやシステムの保守・点検などをおこなうIT企業では、定期的なタスクやアップデートが必要になるでしょう。

そういったタスクの計画や管理においても、Backlogを活用してみてください。

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まとめ

IT企業のプロジェクト管理にBacklogが適しているかについて解説しました。

Backlogの機能を使うことで、いままで抱えていたプロジェクト管理の問題が解決できるイメージが湧いたのではないでしょうか?

こういったツールを導入する際は段階的な移行が好ましく、最初は少数のチームで活用してみることを検討してください。

Backlogには無料プランが用意されているので、一度無料プランを試してみるところからスタートしましょう。

プロジェクト管理と同様に重要なコミュニケーションツールについては、下記の記事で紹介しています。

リモートワークが一般的になった現代において、社内のコミュニケーションを円滑にすることが重要です。

IT企業の業務を円滑におこなうために、コミュニケーションツールの選び方もぜひ参考にしてみてください。

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