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DX推進で注目されるウォーターフォール開発を解説!メリットとデメリットについて紹介

こんにちは、DX攻略部のトーヤです。

今回は、ウォーターフォール開発について解説していきます。

DX推進において開発手法が注目が集まっており、その中でウォーターフォール開発は伝統的な手法となっています。

ウォーターフォール開発はソフトウェア開発に用いられている開発プロセスです。各工程を順序立てて進める開発であり、主に大規模なソフトウェア開発で活用されます。

この記事では、ウォーターフォール開発の特徴やメリット・デメリット、活用事例についてご説明します。

ウォーターフォール開発について知りたい方は、ぜひご覧ください。

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ウォーターフォール開発とは?

ウォーターフォール開発とは、ソフトウェア開発における古典的な開発プロセスであり、滝のように上流から下流へと複数の段階を経てプロダクトを開発します。

開発工程は、分析、設計、実装、テスト、運用保守の5つのフェーズに分かれており、確定的な順序にしたがって開発が進められます。

ウォーターフォール開発は、従来大規模ソフトウェアシステムの開発に多く用いられてきました

一方で最新の情報システムや小規模なシステム開発では必ずしも最適なモデルとは言えないため、開発するプロダクトに応じて選ぶ必要があります。

ウォーターフォール開発の特徴

ここでは、ウォーターフォール開発の特徴についてご紹介します。ウォーターフォール開発の特徴として、以下の5つが挙げられます。

  • フェーズの区別
  • 仕様凍結
  • フェーズの引継ぎ
  • 動作確認までに長期間が必要
  • 不具合の修正が大変

    フェーズの区別

    ウォーターフォール開発では、開発プロセスを分析、設計、実装、テスト、運用保守の5つのフェーズに分け、明確に区別をつけて開発を進めていきます。

    それぞれのフェーズでは検証を実施することで、なるべく次のフェーズにバグを持ち込まないようにしています。

    これにより、開発のスケジュール管理や進捗管理、作業分担がしやすく、複数人での開発に向いています。

    また、信頼性の高いシステムを開発できるという利点があります。

    仕様凍結

    ウォーターフォール開発では、分析フェーズが終了した後に仕様を凍結します。要求仕様の変更については保守フェーズで対応します。

    システムへの要求仕様は時が経つにつれて変化するものであるため、その変更に柔軟に対応できないという欠点があります。

    フェーズの引継ぎ

    それぞれのフェーズは、各フェーズで作成された大量のドキュメントによって段階的に引き継がれていきます。これにより、開発は逐次的に進められていきます。

    前のフェーズの成果をドキュメント化しなければ次のフェーズに進めないため、開発には時間がかかります

    動作確認までに長期間が必要

    開発は逐次的に進められるため、プログラムの動作確認はテストフェーズで行うことになります。テストフェーズに至るまでには長期間が必要となるため、動作確認に時間がかかります

    ユーザが動作確認を行ってイメージと違ったとしても、軌道修正することは難しいです。

    不具合の修正が大変

    ウォーターフォール開発では、フェーズを段階的に進めることを基本としており、不具合修正のための手戻りは想定されていません。

    手戻りが発生した場合、修正が影響を及ぼす範囲内で現在進行中のフェーズまでのすべてのフェーズを再度実行する必要があります。

    下流フェーズで上流フェーズの不具合を修正することになった場合、多くの時間と作業が必要になります。

    ウォーターフォール開発のメリット・デメリット

    ここでは、ウォーターフォール開発のメリットとデメリットをそれぞれご説明します。

    ウォーターフォール開発のメリット

    ウォーターフォール開発のメリットは以下の通りです。

    『メリット』

    • スケジュールや進捗の管理が容易
    • 品質が担保できる
    • 予算やリソースが確保しやすい
    • 最終目標が早い段階で決まる

      スケジュールや進捗の管理が容易

      ウォーターフォール開発では、分析フェーズで必要なタスクを洗い出し、設計や実装に進みます。実行すべきタスクが明確であり、スケジュールが立てやすくなっています。

      また、フェーズごとに進捗や結果が整理されるため、進捗の管理が容易です。

      品質が担保できる

      ウォーターフォール開発では、開発の初期にスケジュールを細かく決定しており、各フェーズで事前にタスクが定められているため、一定の品質を確保できます

      手戻りを想定していないため、各フェーズでは工程を完了させてから次のフェーズに進みます。そのため、品質の担保がしやすくなっています

      アジャイル開発では何度も前の工程に戻るため、結果的に計画が遅れ、品質が悪くなってしまう可能性があるのに対し、ウォーターフォール開発ではそういった心配がありません。

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      予算やリソースが確保しやすい

      開発の初期段階に計画を綿密に立てて開発を進行させるため、開発にかける予算やリソースを確保しやすくなっています。各フェーズにどのようにリソースを分配するかを容易に決定できます。

      ウォーターフォール開発を用いることで、予算やリソースの管理を効率的に行うことができます。

      最終目標が早い段階で決まる

      開発の初期の時点で最終的な目標が定まるため、チーム全体が目標を共有し、意識しながらプロジェクトを進行させることができます。

      開発途中で方針がブレることを避け、想定している成果物を作成可能です。

      ウォーターフォール開発のデメリット

      ウォーターフォール開発のデメリットは以下の通りです。

      『デメリット』

      • 仕様変更の際に対応が難しい
      • ニーズの変化に対応しにくい
      • 工数が増加しやすい

        仕様変更の際に対応が難しい

        ウォーターフォール開発のデメリットとして、プロジェクト全体の流れを最初に全て決めるため、開発の途中で仕様変更が難しいことが挙げられます。

        もしも途中で仕様の変更や追加が発生すれば、本来の順序に逆らい前の工程に戻す必要があり、結果として工程が複雑化してしまいます

        仕様変更が起こらないようにするため、分析フェーズでユーザやクライアントとの認識を一致させることが重要となります。

        ニーズの変化に対応しにくい

        開発途中での仕様変更がしづらいため、開発中に環境やユーザのニーズが変化してしまったとしてもそれに対応することが難しいです。

        そのため、何度も変更が発生するような開発には不向きとなっています。

        工数が増加しやすい

        ウォーターフォール開発では、開発途中で仕様が変更されたり、上流工程が仕様通りにできていないことが判明したりすることがあります。

        仕様変更や手戻りが発生した場合、前のフェーズからやり直しになり、数やコストが増加します。

        最初に想定していたよりも工数が増え、結果的に全体のスケジュールに遅れが生じてしまう可能性があります

        ウォーターフォール開発の事例

        ここでは、ウォーターフォール開発が用いられる事例についてご紹介します。ウォーターフォール開発は、主に以下のようなときに用いられます。

        • ERPシステムの導入
        • 大規模なソフトウェア開発

          ERPシステムの導入

          会社にERPシステムを導入する際、会社のすべてのプロジェクトや部署に関わるため、入念に計画を立てて導入する必要があります

          ERPとは、ヒト、モノ、カネ、情報をといった会社の持つ資源を集約して適切に分配し、有効活用する考え方や、それを実現するシステムのこと。
          大規模な変更が頻繁に発生してほしくない場合、ウォーターフォール型で導入する事例が多いです。
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          大規模なソフトウェア開発

          ウォーターフォール開発は、従来大規模なソフトウェア開発に用いられてきた古典的な手法であり、そのような開発に向いています。

          スケジュールや進捗の管理がしやすく、手戻りも発生しにくいため、大人数かつ長期間を要する開発に適しています

          まとめ

          今回は、ウォーターフォール開発について解説してきました。

          ウォーターフォール開発は規模の大きなソフトウェア開発で主に用いられる開発手法であり、信頼性の高いシステムの開発が可能です。

          頻繁な変更が発生しない開発や、大人数で進めるプロジェクトで活用できます。

          一方で仕様変更などの柔軟性には欠けるため、そのような開発ではアジャイル開発が向いています。

          ウォーターフォール開発とアジャイル開発との違いについては、以下の記事をご参照ください。

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