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【初心者向け】GTMでまず覚えたい!おすすめトリガー5選と活用例

こんにちは、DX攻略部のkanoです。

GA4やGTMの基本的な部分を身に着けたら、実際にトリガーを設定していくことになります。

その際に以下のような悩みを抱えていませんか?

「GTMで最初にどんなトリガーを設定したらいいかわからない」

「ひとまずこのトリガーは設定しておこう、というおすすめはある?」

こういった悩みをお持ちの方のために、GTMでまず覚えておきたい、おすすめトリガー5選と活用例を紹介します。

非エンジニアの方でも理解しやすいように情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもトリガーとは?GTMにおける役割を解説

まずは基本から。トリガーとは何か、なぜ必要なのかを知っておきましょう。

GTMの仕組みを理解する第一歩です!

トリガーの基本概念

GTMにおけるトリガーとは、「いつ・どこで・どの条件でタグを発火させるか」を決める設定のことを指します。

例えば、ページを開いたときに計測タグを発火させる、ボタンをクリックしたときにイベントを送信する、といった動きを制御します。

つまり、タグを設定しただけでは意味がなく、トリガーとセットで設定することを忘れないようにしましょう。

トリガーがないと何が困るのか?

GTMにおいてトリガーがないと、どのように困るのでしょうか?

簡単に説明すると、GTMでトリガーを設置しないとタグは動かないのです。

例えば「ページが読み込まれたとき」「ボタンがクリックされたとき」「フォームが送信されたとき」など、特定の条件が満たされた瞬間にタグを動かすために、トリガーが必要なのです。

簡単に例えるなら、タグは「花火」、トリガーは「花火を打ち上げるスイッチ」と考えましょう。

どの花火を、どのタイミングで打ち上げるか決めるのが、トリガーの役割というわけです。

そのため、GTMを運用する上で、トリガーは避けては通れない設定といえます。

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GTM用語のアイキャッチ

トリガーを正しく使うための基本設定

トリガーはとても便利ですが、正しく設定しないと意図しない場所でタグが発火してしまったり、正確な計測ができなくなってしまいます。

ここでは、基本的な設定方法をステップごとに解説します。

トリガーの作成方法

GTM(Google Tag Manager)のトリガーを作成する方法は以下の通りです。

  1. GTM管理画面にログイン
  2. 左メニューの「トリガー」をクリック
  3. 「新規作成」ボタンを押して、設定画面を開く
  4. トリガータイプ(例:ページビュー、クリック、フォーム送信など)を選択
  5. 必要に応じて発火条件を指定(例:特定のページURLやボタンID)
  6. 最後に「保存」をクリックして設定完了

そして作成したトリガーは、必ず対象となるタグに割り当てることで機能します。

タグとトリガーはセットで動作するので、トリガーだけ作っても意味がありません。

特に初心者は、「タグを作ったら必ずトリガーも設定する」という意識を持って進めましょう!

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初心者におすすめ!まず覚えたいトリガー5選と活用例

GTMには非常に多くのトリガータイプが用意されていますが、すべてを覚える必要はありません。

まずは、初心者でもすぐに活用できる基本の5種類からマスターしましょう。

ページビュー(All Pages)

すべてのページでタグを発火させる基本トリガーで、アクセス解析の第一歩になります。

「サイトに来たすべてのユーザー」を計測するために使います。

例えば、GA4タグにページビューのトリガーを設定しておけば、すべての訪問が記録され、どのページがどれだけ閲覧されているかを正確に把握できます

この設定を忘れると、基本的なアクセス解析すらできなくなるので、GTM導入時は最初に設定しておきたいトリガーです。

クリック(リンククリック・ボタンクリック)

ボタンやリンクのクリックを検知し、資料請求や購入ボタンのトラッキングに最適なトリガーです。

サイトに「資料請求はこちら」というボタンがある場合、このボタンが何回クリックされたかを測定したいですよね。

リンククリックのGTM画面

クリックトリガーを使えば、特定のボタンだけをターゲットにして、クリック回数をイベントとして計測できます

さらに、どのページでクリックされたかも合わせて取ることで、効果の高いページやボタンの配置を分析できるようになります。

スクロール深度

ページをどこまで読んだかを測定するためのトリガーで、読了率や興味関心の高さを分析するために活用します。

長めの記事やランディングページでは、どこまでユーザーが読んだかを知ることが重要です。

スクロールトリガーを設定して、「ページの50%、75%、100%」到達時にイベント発火するようにすれば、読了率や離脱ポイントを可視化できます。

ページのスクロール率の設定

これをもとに、「読まれていないならCTAをもっと上に置こう」など、具体的なサイト改善策を打つことができるようになります。

筆者
GA4の場合は、スクロールが「ページの上から90%」までスクロールされなかったので、GTMの細かな測定は便利ですね。

フォーム送信

フォーム送信完了を検知し、コンバージョン計測に活用します。

成果測定に不可欠なトリガーであり、「お問い合わせ」や「資料請求」など、フォーム送信完了はサイト運営における重要なコンバージョン指標です。

問い合わせフォームのGTM画面

フォーム送信トリガーを設定しておけば、何件の送信があったかを正確に把握でき、さらにGA4や広告ツールと連携すれば、広告経由の成果も分析可能になります。

ビジネスに直結するデータなので、必ず押さえておきたいトリガーのひとつです。

カスタムイベント

動画再生や独自アクションをトリガー化するための活用し、高度なサイト分析や特別な動作検知に対応させるためのトリガーです。

たとえば「動画の再生開始」「カートへの商品追加」「会員登録ポップアップの表示」など、通常のトリガーでは拾えない独自のサイト内イベントもカスタムイベントで追跡できます。

これにより、より細かくユーザー行動を把握し、ニーズに合わせた最適な施策を打つことが可能になります。

カスタムイベントは他のトリガー設定と比較すると、少し設定が難しくなります。

たとえば、以下のようにGTMでカスタムイベントトリガーを作成してみましょう。

  1. GTMにログイン
  2. 左メニューの「トリガー」をクリック
  3. 「新規作成」をクリック
  4. トリガータイプ選択画面で、
    → 「カスタムイベント」 を選択
  5. 設定画面で以下を入力:
  6. イベント名:
    → サイトで発行されたイベント名を入力(例:video_played)
  7. このトリガーをすべてのカスタムイベントで有効にするか?
    → 基本は「すべてのカスタムイベント」でOK
  8. (必要に応じて)発火条件をさらに追加する(例:特定ページだけ発火したい場合など)
  9. 保存

GTMでカスタムイベントトリガーを作成できたら、トリガーをタグに紐づけてください。

GA4のイベントタグを作成して、上記のイベント名「video_played」を渡して、トリガーにカスタムイベントトリガーを設定する形です。

カスタムイベントトリガーを設定する際の注意点は、イベント名が完全に一致していないと動作しない点です。

また、サイト側でカスタムイベントを発火させる必要もあり、JavaScriptコードを埋め込んでおく必要もあります。

初心者の場合は、他のトリガー設定がうまくいってからカスタムイベント設定にチャレンジしてみるとよいでしょう。

トリガー設定でよくあるミスと防ぎ方

トリガーを設定するときに、よくある失敗ポイントを押さえておきましょう。

事前にトラブルを想定しておくことで、ミスによるデータ欠損や誤計測を防ぐことができます!

意図しないページでもタグが発火してしまう

クリックトリガーやページビュートリガーなどで「すべてのページ」や「すべてのリンク」に対して発火条件を設定してしまうと、本来の目的とは関係ない場所でもタグが作動してしまうという問題が発生します。

これにより、イベント数が過剰にカウントされたり、データの信頼性が損なわれるリスクがあります。

  • 変数を有効にして対象を明確にする
  • 条件指定にはフィルターを活用する
  • テスト環境(プレビュー)で対象範囲を必ず確認する

GTMの「変数」設定で、クリック要素の「Click Classes」や「Click URL」などを有効にしましょう。

これにより、クリックされた要素の詳細情報を取得でき、特定のボタンやリンクのみを対象にトリガー設定できます。

トリガーの条件設定で「Click Text が ‘資料請求’ に等しい」や「Page URL に ‘/contact’ を含む」など、明確に発火対象を絞り込む条件を加えることで、不要な発火を防げます。

汎用的な設定には注意を払い、常に「目的に対して最小限の範囲」で設定することを意識しましょう。

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GTMプレビューのアイキャッチ画像

条件を複雑にしすぎて、正しく動かない

AND(すべての条件を満たす)・OR(いずれかの条件を満たす)の使い方を混同してしまい、本来狙っていたタイミングでタグが発火しない、または逆に不必要な場面で発火することがあります。

  • 必ず発火条件を図解で整理してから設定する
  • 一つ一つ条件を分解してテストする

発火条件が複数ある場合は、論理構造(AND/OR)を明確にした図解を作成すると、設定ミスが起きにくくなります。

まずは1つの条件だけでトリガーを動作させてみて、意図通りに発火するか確認しましょう。

その後、徐々に条件を追加して検証することで、トラブルを未然に防げます。

「正しく動かない=全部が間違っている」とは限らないので、部分的に検証して原因を切り分ける視点が重要です。

「AND」と「OR」とは?

論理構造(AND/OR)とは、GTMのトリガー設定時に「複数の条件をどう組み合わせるか」を決める考え方です。

そしてこれを図(イメージ)にして整理することを「論理構造を明確にした図解」と言います。

AND/ORをまとめると、以下のようになります。

論理構造 読み方 意味
AND アンド 両方の条件を満たすときだけOK 「AページかつBボタンがクリックされたら発火」
OR オア どちらか一方の条件を満たせばOK 「AページまたはBページに訪れたら発火」

さらに論理構造(AND/OR)を設定して、図解すると、設定ミスを大幅に減らすことができます。

特に条件が2つ以上あるときは、事前に図で整理してからGTMに設定するのがおすすめです。

その際は、「誰が見ても意図がわかる」図解を作れると、チーム作業でも圧倒的にスムーズになるので、GTM設定のミスを減らすために参考にしてみてください。

プレビューモードで検証をせずに本番公開

GTMでは、設定したタグやトリガーを「すぐに公開」できてしまうため、プレビューモードによるテストを飛ばしてしまうケースが少なくありません。

その結果、誤ったタグ設定のままデータが送信されてしまい、誤計測やデータ欠損が起きる可能性があります。

  • 必ずGTMのプレビューモードで発火状況を確認する
  • Tag Assistant拡張機能を使い、タグ発火の裏側まで丁寧に検証する

プレビューモードを起動すると、ブラウザ上で実際に発火したタグや、使用されたトリガー・変数の値が確認できます。

思った通りのタイミングで正しいタグが発火しているか、可視的にチェックできるのが最大の強みです。

また、公開前には第三者チェックを入れることも効果的です。

特に業務で使う場合には、自分以外のメンバーにも確認してもらうことで、設定ミスを客観的に発見できる可能性が高まります。

これらのポイントを押さえておけば、安心・安全にGTM運用を進めることができます!

まとめ

GTMを効果的に使いこなすためには、トリガーの理解と活用が欠かせません。

本記事で紹介した5つの基本トリガー(ページビュー、クリック、スクロール、フォーム送信、カスタムイベント)をマスターすることで、ユーザーの行動を的確に把握し、サイト改善やマーケティング施策の精度を大きく高めることができます。

また、トリガー設定は一見シンプルに見えても、発火条件の設計ミスや確認不足が思わぬ誤動作やデータ欠損を招くこともあるため、設定後は必ずプレビューモードを使って検証しましょう。

最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、基本的なトリガーを使いながら少しずつ経験を積むことで、自然と高度な設定にも対応できるようになります。

まずはGTMを「動かしてみる」「テストしてみる」ことから始めてみましょう。

GTMは、使いこなせるようになると本当に強力なツールになり、あなたのサイト運用やマーケティングが、より正確で戦略的なものになるはずです!

DX攻略部では、GA4やGTMに関する豊富な知識を持ったスタッフが在籍しています。

「GTMを導入してみたいけど、自社の目的に合わせた設定は難しそう」などとお悩みの方は、ぜひDX攻略部にご相談ください!

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