こんにちは、DX攻略部のkanoです。
デジタル変革(DX)に成功している企業は、データを“集める・整える・届ける”プロセスを高速かつ確実に回しています。
その基盤の役割を担うのが primeNumber 社のETL/データオペレーションサービスTROCCOです。
本記事では TROCCOを導入した事例をもとに、「工数削減で業務スピードを最大化」、「データ民主化で組織横断の DX を実現」、「スケーラブルな基盤で未来の成長に備える」という 3 つの視点から「DX 成功の鍵」を解説していきます。
DX 成功の鍵を握る TROCCO とは
TROCCOは、データ連携(ETL)、変換、リバース ETL、ログ収集、カタログ化までをノーコードで提供するツールです。
そんなTROCCOが担う役割や、取り上げる事例のポイントについて説明しますので、チェックしてみてください。
ETL から “データ活用基盤” へ――TROCCO が担う役割
TROCCOはもともと ETLツールとして誕生しましたが、現在はデータの収集・変換にとどまらず、リバース ETLやデータマート生成、ログ収集、データカタログ、品質ルールの自動チェックまでをワンストップで提供する“データ活用基盤”へと進化しています。
ノーコード UIと豊富なコネクタによって、エンジニアがコードを書くことなく高速にパイプラインを構築でき、変更管理や監視まで一気通貫で行えるツールなのです。
その結果、データチームはオペレーションから解放され、分析や AIモデル開発など付加価値の高い領域に時間を投下できるようになります。
本記事で取り上げる最新事例と「3 つの視点」
本記事では、TROCCOを導入している事例を業種別・フェーズ別に紹介し、「工数削減で業務スピードを最大化する」、「データ民主化で組織横断の DXを実現する」、「スケーラブルな基盤で未来の成長に備える」、という 3 つの視点から成功要因を整理します。
スタートアップから大手グループ企業まで幅広いケースを取り上げることで、自社の状況に近いパターンを見つけ、次の打ち手を具体的にイメージできる構成としていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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工数削減で業務スピードを最大化
DX化するうえで、日々の工数を削減できるというのは大きなメリットといえます。
そういった工数削減を行いたい場合、TROCCOを導入すると、その目的を達成しやすくなります。
どのように工数削減が達成できるのか確認していきましょう。
【クラウドインテグレーターの場合】毎月 2 時間のレポート作業を自動化する
顧客のクラウド移行を支援するクラウドインテグレーターでは、SalesforceからのCSV 転送失敗や手動確認が常態化していました。
TROCCO導入により 転送エラーを解消し月 2 時間を削減。非エンジニアが運用できる体制を確立しています。
【SaaSベンダー(フォームサービス)の場合】エラー対応を月 4 時間削減して AI活用へつなげる
フォーム作成 SaaSを運営する企業では、複数ツールの転送エラーに悩まされていたのです。
TROCCOに一本化することで エラー対応を月 4 時間削減し、浮いたリソースをAIモデル開発に再投資しています。
【グループ企業ホールディングスの場合】わずか 1 時間で 200 本のパイプラインを設定できる
製造・商社など 13 社を束ねるホールディングスでは、販売管理データをBigQueryへ統合しました。
IT 未経験者でも 1 時間で 200 本のパイプラインを組めるノーコード環境により、クロスセル分析をリアルタイムで実施できるようになりました。
こんにちは、DX攻略部のkanoです。 「TROCCOはさまざまなコネクタ機能が搭載されているようだけど、どんなものがあるのだろう?」と感じている方はいませんか? TROCCOは各種サービスとデータを連携するためのコネクタを提供[…]
部門の壁を超えたDX化を実現した事例
DX化を進めるうえでは、データを限られた専門部署だけのものにせず、現場の誰もが“理解できる粒度・スピード・手段”でアクセスし、意思決定や業務改善に使える状態をつくることが重要です。
そのことで、部門の壁を越えたデジタル変革(DX)を進めことが可能になります。
TROCCOを導入することで、そのDX化に成功した事例を紹介します。
【グループ企業ホールディングスの場合】13 社のデータを一元化してクロスセルを実現する
グループ横断ダッシュボードで営業・経営企画が同じ KPIを閲覧できるようになりました。
データ基盤未経験でも運用できるノーコード機能が属人化を解消しました。
【コミュニティSaaSスタートアップの場合】「ひとりデータチーム」でも高度な分析を実現できる
コミュニティSaaSを開発するスタートアップでは、OSSで自前運用していたETLをTROCCOに移行しました。
転送運用をゼロから 数クリックに短縮し、リソースが空いたことでデータ人材の採用が進みました。
分析オーナーシップをビジネス部門へ拡大しています。
こんにちは、DX攻略部のkanoです。 データを扱う業務において、ETLという言葉が頻繁に登場します。 「ETLって言葉、わかってるふりをしてるけど実はわかってない…」という方はいらっしゃいませんか? 非エンジニアである私[…]
【不動産テック企業の場合】Snowflake連携で共通指標を標準化する
不動産テック企業ではSnowflakeとTROCCOの組み合わせでリアルタイム連携とコスト最適化を両立しました。
同一指標を複数ロジックで集計するムダを排除し、ガバナンスを強化しています。
スケーラブルな基盤で未来の成長に備える
DX化では、データ量・ユーザー数・事業ラインが拡大しても、性能低下やコスト爆発を起こさず、ニーズ変化へ俊敏に追随できる “伸びしろの大きい” データ基盤を先回りで整えておくことも重要です。
TROCCOを活用して、その課題に取り組んだ事例を紹介します。
【コンテンツプラットフォーム企業の場合】毎月 40 時間の運用負荷を削減する
レシピ動画やショート動画サービスを運営する企業では、ひとりデータエンジニア体制のままデータ基盤を再構築し、月 40 時間の運用工数を削減しました。
SnowflakeとTROCCOのチーム機能で脱属人化を進めています。
【SaaSベンダーの場合】AI 活用を見据えて高品質データ基盤を整備する
TROCCOのリネージ機能とデータ品質管理により、AIモデル用データの信頼度が向上しました。
将来の大規模分析に備えたスケーラビリティを確保しています。
TROCCO導入後にDXの成果を最大化するためのポイント
TROCCO 導入の効果を一過性の効率化で終わらせず、持続的な DX エンジンへ高めるためには、以下 3 ステップが重要になります。
その3つのステップについて確認してみてください。
ステップ1:現状を棚卸しする
最初に転送や加工に人手がかかっているフローを洗い出し、担当部門と影響範囲を明確にします。
工数(日次・月次)、エラー率、データ新鮮度などを 定量指標 として記録し、TROCCO 移行後に同じ指標で比較できるようダッシュボードを準備しておくと効果測定が容易になります。
また、担当者インタビューで 暗黙作業などを発掘すると、潜在的な非効率をまとめて解消できます。
ステップ2:PoCを小さく試す
影響の大きい 1〜2 系統を TROCCOに置き換え、削減時間や運用コストを数値化して合意を得ます。
PoCでは「2 週間以内に結果を出す」、「削減工数を 50 % 以上可視化する」といった 達成基準 (Success Criteria) を設定し、経営層と現場の双方が ROIを即座に確認できる形でレポートします。
PoC成功後は関係者を集めたレビュー会で学びを共有し、再利用可能なジョブテンプレートとしてカタログ登録すると全社展開がスムーズになります。
ステップ3:拡張計画を描く
Snowflakeや BigQueryなどのDWHと合わせてロードマップを策定し、予算とリソースを段階的に割り当てます。
四半期ごとに「データソース追加」、「リバース ETL対象拡大」、「品質ルール強化」のマイルストーンを設定し、各フェーズで必要なエンジニアリング/業務部門の体制を明文化します。
さらに、トラフィック急増や海外展開を見据え、スケール試算とコストシミュレーションを事前に行うことで、将来の課題をプロアクティブに解決できます。
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まとめ
本稿では「工数削減で業務スピードを最大化する」「データ民主化で組織横断の DX を実現する」「スケーラブルな基盤で未来の成長に備える」という 3 つの視点から、TROCCOの活用ポイントを紹介しました。
タイプ別事例が示すとおり、TROCCOはノーコードで迅速に ETL/データオペレーションを整備できるため、企業規模や業種を問わず短期間で効果を得られます。
まずは自社の課題を棚卸しし、小さな 内容ででメリットを実証したうえで段階的に適用範囲を広げることが、DXを継続的な成功へ導く最速ルートになります。
DX攻略部では、TROCCO導入に関するご質問などを受け付けていますので、ぜひご相談ください。