こんにちは、DX攻略部のトーヤです。
多くの企業で社内コミュニケーションのインフラとして活用されているビジネスチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」があります。
日々の業務連絡や進捗報告に欠かせないツールですが、組織が拡大するにつれて「毎朝同じ勤怠連絡を手動で投稿している」「別システムで発生したエラーをわざわざコピーしてチャットに転記している」といった、手作業による細かな工数の積み重ねが課題になることがあります。
これらの定型業務を自動化し、業務効率を向上させるための仕組みが「Chatwork API」です。
しかし、プログラミングやシステム開発に馴染みのない方にとっては、「そもそもAPIとは何なのか」という点が分かりにくいかもしれません。
本記事では、2026年現在の最新の仕様に基づき、APIの基本的な概念から、Chatwork APIの概要、利用を始めるための具体的な手順、実務に役立つ活用例について、客観的な事実を中心に詳しく解説します。
Chatwork APIで業務を効率化したいと考えている方や、Chatwork APIでできることが知りたいと考えている方はぜひご覧ください。
DX攻略部では、企業のDX化に関する相談を受け付けていますので、ぜひご相談ください。
そもそもAPIとは?
まずはAPIがどういったものか理解しておきましょう。
APIはプログラム同士を繋いでくれる窓口のような存在
APIとは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略称で、一言で表現すると「ソフトウェアやシステム同士が、お互いに情報をやり取りするための共通の窓口(接続口)」です。
通常、人間がパソコンやスマートフォンのアプリを操作する際は、画面に表示されたボタンを目で見て、マウスや指でタップして命令を伝えます。
これに対して、システムやプログラムが別のシステムを操作したい場合、画面を見ることはできません。
そこで、プログラム専用の受付窓口として用意されているのがAPIです。
APIの仕組みは、よくレストランの「店員(ウェイター)」に例えられます。
-
顧客(あなた、または自社のプログラム)が席に座り、メニューから料理を注文します。
-
店員(API)がその注文を受け取り、奥にある厨房(外部システムやサーバー)へ伝えます。
-
厨房(外部システム)が料理を作り、店員(API)がそれを顧客のテーブルへと運びます。
この店員の役割があるおかげで、顧客は厨房の複雑な調理手順や構造を知らなくても、手軽に目的の料理(データや機能)を受け取ることができます。
現代のインターネットサービスの多くはこのAPIの仕組みによって裏側で繋がっており、異なるベンダーが提供するツール同士を連携させて新しい価値を生み出すための重要なインフラとなっています。
こんにちは、DX攻略部です。 今回は、ChatworkとZoomの連携の仕方について解説していきます。 仕事をしていて、ChatworkとZoomの両方を使っているという方は多いのではないでしょうか。 ChatworkとZ[…]
Chatwork APIとは?
次にChatwork APIについて確認しましょう。
Chatworkの機能やデータにアクセスできるようになる
前章の汎用的なAPIの概念を、Chatworkに特化させたものが「Chatwork API」です。
これは、株式会社kubell(クベル ※旧社名:チャットワーク株式会社)が提供する、外部のプログラムからChatworkの機能やデータにアクセスするための公開窓口です。
Chatwork APIを活用することで、人間が手動でアプリを開いて文字を入力しなくても、バックグラウンドのプログラムから直接以下のような命令を送ることができるようになります。
-
指定したグループチャットに対して、特定の文面を自動で送信する
-
外部のシステムと連動して、Chatwork内にタスク(期日や担当者指定を含む)を自動で起票する
-
特定のチャットに参加しているメンバーのリストや、過去のタイムライン発言を自動で抽出する
2026年現在のビジネス環境において、Chatwork APIは各種クラウドサービス(SaaS)をスムーズに結びつけるための道具として広く定着しており、自社の既存業務に合わせてコミュニケーションを自動化・省力化するための有用な選択肢となっています。
こんにちは、DX攻略部です。 ビジネスコミュニケーションの主軸がチャットツールとなった現代、画面の向こう側にいる相手への「第一印象」は、対面時と同じくらい重要視されています。 特に、テキスト中心のやり取りでは相手の表情やトーンが[…]
Chatwork APIを利用する手順
ここでは、Chatwork APIを利用するまでの手順について解説していきます。
Chatwork APIを利用するためには、まずは設定を行う必要があります。
- アカウント取得
- API利用申請
- APIトークン発行
① アカウント取得
Chatworkを利用していない場合は、先にChatworkのアカウントを取得する必要があります。
以下のボタンからChatworkの公式ページに移動し、登録を進めてください。
APIはフリー(無料)プランのアカウントでも利用を始めることができます。
しかし、有料のビジネスプランやエンタープライズプランを契約している組織の場合は、全体のセキュリティポリシーによって管理者が外部APIの利用を一部制限しているケースがあるため、事前に社内の情報システム責任者への確認が必要です。
② API利用申請
ビジネスプラン・エンタープライズプランでChatwork APIを利用するためには組織管理者の申請が必要です。
以下のページから申請を行ってください。
フリープラン・パーソナルプランを利用している場合はすぐに利用可能です。
Chatworkの画面右上にあるユーザー名をクリックし、メニューを開きます。

メニューの中から「サービス連携」を選びます。サービス連携画面が開くので、左側のメニューから「APIトークン」をクリックしてください。
エンタープライズプランなどの一部の契約形態では、組織の管理者が一括してメンバーのAPI利用許可をコントロールする仕様になっているため、管理画面から対象ユーザーのAPI利用ステータスを「有効」に変更するステップが必要になる場合があります。
③ APIトークン発行
「APIトークン」をクリックすると、数字とアルファベットが混じったAPIトークンが発行されます。
APIトークンは、プログラムがChatworkにアクセスする際、あなたが本人であることを証明するための「暗号化された長いパスワード」のようなものです。
「コピー」を押すと、APIトークンをコピーして使うことができます。

画面に表示されたAPIトークン(文字列)をコピーし、外部ツールの設定画面や、プログラムコード(プログラム内のヘッダー情報など)に埋め込むことで、初めてAPIを経由したデータの通信が可能になります。
このトークンが外部に漏洩すると、第三者に自身のカウントを不正操作されるリスクが生じるため、ソースコードを公開するリポジトリ等へ直接書き込まないなど、取り扱いには厳格な管理が求められます。
こんにちは、DX攻略部のトーヤです。 今回は、ビジネスチャットツールであるChatworkについて、利用するメリットとその登録方法を解説していきます。 Chatworkは現在多くの企業で導入されており、メールと比べてよりスムーズ[…]
Chatwork APIでできること
Chatwork APIを利用開始するまでの流れが分かったところで、ここからはChatwork APIを利用するとどんなことができるのかについて、具体的にご紹介していきます。
Chatwork APIでできることはたくさんありますが、ここでは以下の5つについて解説します。
- GASを使った勤怠管理
- メールとの連携
- スプレッドシートとの連携でタスク管理
- システム通知
- Botの作成
GASを使った勤怠管理
Google Workspaceを利用している企業で多く取り入れられているのが、Google Apps Script(GAS)とChatwork APIを組み合わせた勤怠管理の自動化です。
例えば、毎朝9時にGASのタイマー機能(トリガー)を自動起動させ、特定のグループチャットに対して「本日の出退勤の打刻をお願いします」というリマインダーメッセージを自動投稿させることができます。
Chatwork APIを使うと、面倒な勤怠管理を自動で行うことができます。
Chatworkは他の勤怠管理システムとの連携も可能ですが、独自のシステムを使いたい場合はChatwork APIで連携することができます。
自社に開発リソースがある場合、GASを用いて独自の勤怠管理システムを構築することが可能です。
こんにちは、DX攻略部です。 働き方改革によって企業が従業員の勤怠状況を客観的に把握しなくてはならなくなりました。 しかし、リモートワークなどの多種多様な働き方が出てきているなか、これまでのようなアナログでの勤怠管理では非常に対[…]
メールとの連携
Chatwork APIを活用して、メールとの連携を行うことができます。
一般的なお問合せメールはメーラーを開かないと気付けませんが、サーバー側、あるいはメール転送ツール(ZapierやMakeなどの統合プラットフォーム、またはGAS)を介して、メール受信をトリガーにChatwork APIを叩くように設定しておきます。
メールの件名や本文の要約が担当チームのグループチャットへ即座に投稿されるため、対応の遅れや見落としを防ぎ、迅速な顧客対応をサポートします。
また、Chatworkへの書き込みをメールで送信することも可能です。
メールの画面を開かずにすべてChatworkへの書き込みで済ませることができます。
GASを用いてGmailと連携し、複数の相手に同じ内容のメールを一括で送信することもできます。
スプレッドシートとの連携でタスク管理
GASを用いたスプレッドシートとの連携には、勤怠管理以外にも利用方法があります。
タスクの内容とアカウントID、期限などをまとめた表を作っておくことで、タスク管理を行うことができます。
シート上で新しいタスク行が追加されたり、ステータスが「未着手」から「要確認」に変わったりした際、APIを通じて該当の担当メンバーに対して、期日情報を含んだChatworkのタスクが自動で生成されます。
複数のタスク管理が簡単にでき、タスクの追加もやりやすくなります。
また、メールを自動で送信する機能と組み合わせると、進捗状況が更新されたときやタスクの期限が切れた時などにメールで通知することが可能です。
システム通知
Chatwork APIを利用することで、さまざまなツールとChatworkを連携させることが可能です。
連携させると、ツールの通知をチャットに流すことができるようになります。
サーバーの監視システムやセキュリティ監視ログとChatwork APIを接続しておきます。
万が一、サーバーのダウンやアクセス急増などの異常(エラーログ)が発生した際、関係エンジニアが集まる緊急用チャットチャンネルへ、エラーの詳細文と復旧マニュアルのリンクが自動で即時通知されます。
メールでのアラート通知よりも視認性が高いため、トラブルの初期対応スピードの向上に貢献します。
Botの作成
Chatwork APIでは、Botを作ることも可能です。ChatBotを作って、ユーザーの呼びかけに対してBotがChatworkに投稿するシステムを構築することができます。
ユーザーとBotとのやり取りを実現でき、社員や顧客からの問い合わせに対応することができます。業務効率の向上につながるでしょう。
他のシステムと連携することで、Botに問い合わせて出勤状況の確認なども行うことができます。
こんにちは、DX攻略部のなおぴーです。 社内外でのチャットツールとして利用する企業が増加しているChatworkでは、リアクション機能や絵文字を利用可能です。 とくに、グループでの会話においてリアクション機能は有用で、返事の乱立[…]
まとめ
今回は、Chatwork APIの利用開始方法と活用例について解説してきました。
Chatwork APIは、2026年のモダンな業務環境において、点在する外部ツール(Google Workspace、メール、社内システムなど)とコミュニケーションの現場をスムーズに結びつけるための、実用的なデータ連携インフラです。
Chatwork APIで外部のプログラムと連携することで、さまざまなことを自動化したり、効率化したりすることができます。
チームがより重要なコア業務に時間を割ける環境を整えることは、組織全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を前進させる手堅いアプローチとなります。
この記事で紹介した活用例はほんの一部です。もっとChatwork APIの活用方法について知りたいという方は、以下のChatworkヘルプページもご覧ください。
ぜひChatwork APIを使いこなして、業務の効率化を進めてみてください。
DX攻略部では、企業のDX化に関するご相談を受け付けておりますので、ぜひご相談ください。



