こんにちは、DX攻略部のしゅうとです。
2026年、Salesforceの世界はAIエージェント「Agentforce」を中心に劇的な変化を遂げました。
そのAIが正しく判断を下すための「脳」とも言えるデータ基盤が、旧Data Cloudこと「Data 360」です。
しかし、この製品は機能の進化とともに名称や料金体系が頻繁に変わるため、「結局、自社で導入したらいくらになるのか?」という不安を抱える方も少なくありません。
本記事では、2026年現在の最新ブランド名に基づき、Data 360の複雑なクレジット制料金の仕組みや、追加費用なしで使い始めるための具体的な方法を詳しく解説します。
DX攻略部では、『Salesforce支援サービス』というサービスも提供しておりますので、こちら興味を持った方は、ぜひご相談ください。
Agentforce時代の中核を担う「Data 360」(旧:Data Cloud)の定義と役割
簡単にData360(旧:Data Cloud)の概要を説明します。
2026年現在、Data 360は単なるデータ統合ツールではなく、自律型AIエージェントに企業のリアルタイムデータを供給するデータレイヤーとして定義されています。
まずは、この製品がSalesforceエコシステム全体でどのような位置づけにあるのかを確認しておきましょう。
AIを賢くするための基盤:進化を遂げた「次世代CDP」としての価値
従来のCDP(カスタマーデータプラットフォーム)は、バラバラな顧客情報を一つにまとめることが主目的でした。
しかしData 360は、構造化データだけでなく非構造化データ(音声やテキストなど)も取り込み、AIが即座にアクションを起こせる形に変換します。
これが、現代のDX推進においてData 360が不可欠と言われる理由です。
ただしCDPは導入して終わりではなく、実際に活用するまでの準備段階が非常に重要ですので、導入を検討している方はまずCDPの導入目的から整理するのがおすすめです。。
CDPについては下記記事で体験談も含めて解説しているため、興味がある方はチェックしてみてください。
こんにちは、DX攻略部のラムネです。 普段はAWSやSalesforceの開発関連の記事ばかり書いていますが、今回は久しぶりにデータ活用の分野でよく耳にする「CDP」について解説していければと思います。 昨今のAIやネットの発達[…]
Data 360(旧:Data Cloud)の料金体系|複雑な消費型課金を紐解く
Data 360の価格を理解する上で最も重要なのが、従来の「ユーザー数単位」ではなく「使った分だけ」の従量課金にシフトしている点です。
ここからは、基本となるライセンスと、2026年の標準であるクレジット制の仕組みを深掘りします。
Data360(旧:Data Cloud)は、Salesforce製品の下記のEditionで利用することができます。
- Enterprise Edition
- Unlimited Edition
代表してSalas CloudとService Cloudの各Editionの価格を記載します。
土台となるCRMライセンス:2026年のエディション別価格一覧
Data 360を導入するためには、原則としてSales CloudやService Cloudの契約が必要です。
2025年後半の価格改定により、現在のEnterprise Editionはユーザーあたり月額175ドル、Unlimited Editionは350ドルが目安となっています。
これら上位エディションを契約していることが、後述する無料枠利用の条件となります。
| 製品 | Enterprise Edition | Unlimited Edition |
| Sales Cloud | 21,000円/ユーザー/月 | 42,000円/ユーザー/月 |
| Service Cloud | 21,000円/ユーザー/月 | 42,000円/ユーザー/月 |
こんにちは、DX攻略部のヘナトンです。 「Sales Cloud」と「Service Cloud」は、Salesforceが提供する2つの主要なクラウドベースの製品です。 それぞれ異なるビジネス機能に焦点を当てており、顧客管理や[…]
Flex Credits(フレックスクレジット)制の仕組みと単価
2026年現在のData 360は、Flex Creditsという共通通貨を購入して利用します。
標準的な価格は100,000クレジットにつき500ドルです。
データの取り込み、セグメントの作成、AIによる予測など、アクションごとに所定のクレジットが消費されます。
また、プロフィール数に応じた定額制(1,000プロフィールあたり年間240ドルから)も選択可能ですが、現在の主流はAI活用を含めた柔軟な運用ができるクレジット制です。
マーケティング特化型:Data 360 for Marketingのパッケージ料金
マーケティング用途に特化したパッケージでは、セグメンテーションやジャーニーとの連携機能がセットになっています。
こちらは年間約108,000ドルからのスタートとなることが多く、大規模な顧客コミュニケーションを自動化したい企業向けのプランです。
実質0円でスタートする「Data 360 Provisioning」と最新の導入ルート
Salesforceは、より多くの企業にデータ活用の価値を体験してもらうため、強力な無料枠を用意しています。
2026年現在、追加コストなしでData 360の門を叩くための具体的な方法を解説します。
特典としての無償枠:Data 360 Provisioningの提供内容
Enterprise Edition以上の契約者には、Data 360 Provisioningという無料ライセンスが付与されます。
| 機能詳細 | 2026年最新の制限・内容 |
| データサービスクレジット (Flex Credits) | 250,000クレジット / 年 |
| データストレージ | 1TB |
| Data 360 システム管理者 | 1ユーザー |
| Data 360 社内IDユーザー | 100ユーザー |
| Data 360 PSL(権限セットライセンス) | 1,000 |
| Data 360 インテグレーションユーザー | 5ユーザー |
これには年間250,000クレジット(Unlimited Plusの場合は250万クレジット)と、1TBのストレージが含まれています。
これにより、小規模なPoC(概念実証)であれば追加費用なしで実施可能です。
注意:無償枠の限界:高度なマーケティング活用にはアップグレードが必須
注意点として、この無償枠は主に「データの統合と分析」を目的としています。
作成したセグメントを外部の広告プラットフォームへ送信したり、頻繁にデータの更新を行ったりする場合、付与されたクレジットをすぐに使い切ってしまう可能性があります。
本格的な運用には、有償アドオンの検討が必要です。
最新の有効化ルート:Salesforce Foundationsを経由した設定手順
2026年現在、最も推奨される有効化方法は、組み込みアドオンであるSalesforce Foundationsを利用することです。
- Your AccountからSalesforceのEnterprise EditionまたはUnlimited Editionにログイン
- 「参照&購入」をクリックして製品カタログにアクセス
- Data360(旧:Data Cloud) Provisioningをカートに追加
また、2026年現在、設定メニュー内に専用の「Salesforce Foundations」という項目が登場しています。
ここを起点にすると、Data 360だけでなく、Agentforce(AIエージェント)の基盤やセグメント作成機能なども一括でガイドに沿って有効化できるため、初心者にはこちらを推奨するのも一手です。
詳細のData360(旧:Data Cloud) Provisioningのサインアップ手順は下記を参照してください。
投資判断の基準:有償スターター版と無償プロビジョニングの決定的な差
無料枠でどこまで粘れるか、いつ有償版へ切り替えるべきか。
ここからは、実務で重要となる機能制限とキャパシティの違いを比較し、最適な乗り換えタイミングを明らかにします。
処理能力と連携範囲の比較|自社のデータ量に適した選択とは
最大の差はクレジットの量です。無償版の25万クレジットに対し、有償のStarterエディションでは一気に1,000万クレジットが付与されます。
また、Tableauとの高度な連携や、複数の組織(マルチオーグ)とのデータ同期機能も有償版の特権です。
データ件数が数百万件を超える、あるいはAgentforceを全社展開する場合は、最初から有償版を選択するのが現実的です。
下記にData360(旧:Data Cloud)とData360(旧:Data Cloud) Provisioningの違いをまとめています。
| 比較項目 | Data 360(有償・Starter) | Data 360 Provisioning(無償枠) |
| 料金 | 有料(年契約) | 無料(ライセンス特典) |
| フレックスクレジット(年) | 10,000,000 | 250,000 |
| データストレージ | 1TB(1,000GB) | 1TB(1,000GB) |
| セグメンテーション | ◯(フル機能) | △(回数・複雑性に制限あり) |
| アクティベーション | ◯(外部広告・アプリ連携) | △(Salesforce内のみ等、限定的) |
データ件数が数百万件を超える、あるいはAgentforceを全社展開する場合は、最初から有償版を選択するのが現実的です。
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まとめ
Data360(旧:Data Cloud)は、Salesforce内外のデータを顧客情報を中心に統合してデータを利活用することができます。
Data 360は決して一部の大企業だけのものではありません。クレジット制の導入とFoundationsによる無料枠の拡大により、中小規模の企業でもスモールスタートが可能になりました。
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まずはEnterprise以上の環境で「Foundations」から無料枠を有効化する。
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25万クレジットの範囲で、自社の主要データの統合を試す。
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AgentforceなどのAI活用を本格化させるタイミングで有償クレジットを追加する。
このステップを踏むことで、コストリスクを最小限に抑えながら最新のAI CRM環境を構築できます。
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